研究概要 |
【平成15年度の研究実績の概要】 1.歩車道ブロック用透水型枠によるコンクリート表層部の強化 コンクリート表層部の強化は透水性シートを用いた透水型枠工法によって行った。コンクリート製品工場で製造される歩車道ブロックに適用するために,歩車道ブロックA型枠を対象として,透水性シートを装着できる型枠の試作を行った。型枠には改良すべき点が幾つかあり、試作型枠での実験は継続中である。透水型枠工法で強化されたコンクリート製品の表層部の強度は大きく改善され、深さ7mmにおける表層強度は約1.3倍増加することが判った。また、切断した歩車道ブロックから小径コアを抜き取り圧縮強度を測定した結果、透水性シートを使用した面に近い箇所の強度増力が確認された。これらの試験に関しては実験の水準と要因を変化させながら継続していく予定である。 2.コンクリートの凍結融解試験と塩化物浸入による表面剥離に関する実験 透水型枠工法によって製作した歩車道ブロックコンクリートを10×10×40cmにカットし、現有の凍結融解試験装置を用いASTM C-666 B法に準じた凍結融解試験を行った。また、1日1サイクルでの塩化物(3%のNaCl溶棟)の存在下における凍結融解試験も行った。現有の試験機器を用い表層強度の変化、質量変化率、相対動弾性係数、表面剥離量などからコンクリートの凍結融解抵抗性を明らかにすべく(実験を継続中である。いずれも透水性シートを使用した歩車道ブロックの表層性状が大きく改善されており、透水型枠工法の有効性が確認できた。 上記の研究成果の一部を既往の実験との関連でまとめ,研究論文として発表した。
|