研究課題
平成16年度は研究計画書に基づいて、主として下記の内容で実験研究を行った。「塩化物浸入による歩車道ブロックのスケーリング抵抗性」ASTMの試験方法に準拠した1日1サイクルでの塩化物(3%のNaCl溶液)の存在下における凍結融解試験を行い、表面剥離量を測定した。凍害と塩害の複合劣化に対する耐久性についての検討を行った結果、次のようなことがいえる。1)透水型枠工法によって作製した歩車道ブロックをカットし、上部断面と側面を対象としてスケーリング抵抗性の試験を行ったが、透水性シートを用いたブロックの上面・側面ともにスケーリング量が大きく減少し、抵抗性は格段に向上することがわかった。2)スケーリング抵抗性の向上は打設時における底面(歩車道ブロックの上面)の方が大きい。3)側面では振動締固め方法などの条件によってスケーリング抵抗性の向上は異なる傾向を示す。4)リニアトラバース法によって空気泡を測定した結果、振動締固めの条件によって空気量の分布に違いが見られたことから、振動締め固め方法がブリーディング水や空気泡の挙動におよぼす影響についての実験を行う必要があるといえる。以上のことから、透水型枠工法によって作製した歩車道ブロックのスケーリング抵抗性は大きく改善されることを明らかにした。
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セメント・コンクリート論文集 No.58
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土木学会東北支部技術研究発表会講演概要 Vol.1
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社団法人日本コンクリート工学協会、透水・脱水によるコンクリートの品質改善に関するシンポジウム論文集 1
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