研究課題
基盤研究(C)
過去の地震被害を調べると極短周期の高周波の地震波動の影響が見られるので既存の地震計を超える短周期波動を捉えられる広帯域地震計の開発から始めた。センサーにはピエゾレジスター型圧電素子を採用して周波数範囲500Hz、サンプル間隔2kHzの3方向の地震計を製作し、本学の地震計と併設した。しかし、その挙動は過敏で記録が膨大になったため、これまでの被災形態を考慮して測定の対象を上下方向に絞り、水平方向の震動をプレトリガーとした。その結果、比較的安定した状態で記録を収録できるようになったので、つくば市にある国土交通省国土技術政策総合研究所本館地下室のSMAC型地震計の傍に併設し、更に1台を製作を担当した(株)アプライドリサーチの社屋にも設置した。その結果、つくば市では平成16年10月6日23時52分の茨城県南部を震源とする震度IVの地震の上下方向波動を記録した。波動は7Hzと11Hzにピークがあり、50Hzから500HZまで短周期波動が存在することが判明した。10月23日には新潟県中越地震、17年2月16日には茨城県南部を震源とする震度階V弱(マグニチュード5.4)の地震を記録した。SMAC型は50Hzまでしか測定できていないが、加速度の値は約3倍となり、地震計そのものの性能も吟味する必要性が生じた。なお、広帯域地震計については更に高い周波数の波動の記録も可能である。地震が小さく期待した大きな加速度が得られなかったので広帯域地震計の近傍(30cm)で落錘試験を実施した。5kg、10kgの錘を15cmの高さから落とした結果、極短周期の300galの波動が生じ、極短周期の過大な加速度が存在する可能性がみられた。過大な加速度に対しては鉄筋コンクリート充填鋼管のような靱性に優れた材料が有効であることを載荷試験棟で確認した。
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