今年度は、山間地域での情報と交通に関する調査、公共交通の実態調査を行い、調査結果の集計を行ったところである。さらに、CVMにより情報通信ネットワーク整備に関する価値を計算したところ、情報通信ネットワークによる高齢者福祉サービスを受けている高齢者の価値は、サービスを受けていない地域の高齢者よりも高いことがわかった。さらに、そのサービスは高齢者の通院回数を減少させる傾向のあることがわかった。 今後は、価値に対するより詳細な分析を行うと同時に、交通費用の算出を試み、通信情報ネットワークの整備に対するコストが交通費用のどれくらいを占めるのかを明らかにしたい。また、公共施設の施設運営維持費の一部を施設利用者が負担する可能性について、公園利用を事例としてアンケート調査によって明らかにした。今後、年齢階層別に分析することによって高齢者の施設利用度、およびその利用負担について分析を進める。
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