研究課題/領域番号 |
14550555
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
金子 佳生 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60312617)
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研究分担者 |
桐越 一紀 東北大学, 工学部, 教務職員 (60240660)
三田 彰 慶応義塾大学, 理工学部, 助教授 (60327674)
三橋 博三 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90091751)
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キーワード | 環境負荷低減 / 建築鋼構造システム / 繊維補強セメント系複合材料 / 性能モニタリング / 簡易接合法 / 柱梁接合部 / 柱基礎接合部 / 力学モデル |
研究概要 |
建築鋼構造における従来の接合法にかわって、柱梁接合部や柱基礎接合部に対し、マイクロメカニックスによりその材料基礎特性の研究が進められている繊維補強セメント系複合材料を接合材として適用し、環魔負荷低減を目指した簡易接合法を開発するため、前年度の研究に基づき、以下の研究を行った。 1.繊維補強セメント系複合材料を接合材とした柱梁接合部の構造性能実験結果(前年度研究)に対し、せん断破壊力学モデルを用いて定式化した等価剛性を接合部バネモデルに適用し、構造部材の履歴変形特性を充分な精度で評価できることを明らかにした。 2.繊維補強セメント系複合材料を接合材とした柱基礎接合部の構造性能実験として、前年度の梁形式の片振り繰返し載荷実験に続き、より根巻き高さが小さい条件対して、片持ち柱形式の両振り繰返し載荷実験を行い、基礎部埋込み工法と同等程度の性能を得ることを明らかにした。 3.上記の柱基礎接合部の構造実験に対し、有限要素法解析を用いて、より定量的な接合部損傷レベルの評価を行い、柱脚部の変形特性を適切に評価できるモデル化手法の構築のためのデータ蓄積を行った。 4.繊維補強セメント系複合材料を用いた、多段階破壊機構を持つダンパー部材(柱・壁)の概念を構築し、数値解析的にその特性について検討した。 5.コンクリート構造物のローカルな損傷,特に表面近くの鉄筋の破断を超音波パルスを利用し、かつパターン認識手法のサポートベクトルマシンを組み合わせた知的な診断システムを提案し、実験で検証した。 6.本年度を総合して、簡易接合構造システムの構造性能を実験的、並びに数値解析的に検証し、その実現性を明らかにした。さらに、多段階破壊機構を持つダンパー部材の構築を検討した。
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