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2004 年度 実績報告書

地震時液状化地盤における群杭基礎の水平抵抗に関する評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14550569
研究機関広島大学

研究代表者

冨永 晃司  広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授 (10067720)

キーワード地盤内有効応力 / 単杭の水平抵抗 / 群杭の水平抵抗 / 杭間隔 / 杭本数 / 水平地盤反力係数 / 塑性水平地盤反力 / 液状化
研究概要

本研究では,浸透圧により飽和地盤中の間隙水圧を上昇させることで,有効応力を制御する方法で擬似的に液状化状態を再現できる実験装置を開発し,同装置により杭中心間隔,地盤の有効応力状態,載荷速度をパラメータとする模型群杭の水平載荷実験を行い,これらの結果に対する検討を行った.また,杭-地盤系の非線形性を考慮した一方向単調載荷に関する理論を用いて,実験結果と比較を行い,本解析法の妥当性の検証を行った.さらに,有効応力が低下した地盤について,地盤の弾性係数および塑性水平地盤反力の評価法を提案した.
本研究を通して得られた知見を要約すれば,以下のようになる.
1,実験による知見
(1)単杭および群杭ともに,有効応力の減少に伴って初期勾配および極限水平抵抗力が減少する.
(2)杭中心間隔が同一の群杭では,前方および中央杭の初期勾配および極限水平抵抗力は有効応力の減少に伴い減少傾向が見られるが,後方杭ではそれらの減少度合い(有効応力の影響度)が小さい.
(3)曲げモーメントおよびせん断力の深さ方向分布は,有効応力が増加すると杭頭水平変位量の増大に伴った曲げモーメントおよびせん断力分布の増加傾向が顕著となる.
(4)地盤の弾性係数および塑性水平地盤反力値は,有効応力の低下に伴ってほぼ線形的に低下する.
2,提案する解析法における知見
(5)実験結果の解析には,地盤の弾塑性関係のみならず,変位の1/2乗に反比例するひずみ依存性を考慮した地盤の弾性係数により,実験結果を定性的および定量的に表現できる.
6,単杭の解析では,いずれの杭頭水平変位量においても実験結果とよい精度でシミュレートでき,群杭の解析では,前方杭では定量的に若午の相違が見られるが,実験結果は良く表現できる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 有効応力制御地盤中群杭の群杭効率に関する一考察2004

    • 著者名/発表者名
      有木寛江, 徐挺, 冨永晃司
    • 雑誌名

      日本建築学会学術講演梗概集 構造系

      ページ: 487-488

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 有効応力制御地盤中群杭の杭頭分担荷重に関する一考察2004

    • 著者名/発表者名
      有木寛江, 冨永晃司, 徐 挺
    • 雑誌名

      第39回地盤工学研究発表会講演集

      ページ: 1531-1532

  • [雑誌論文] 有効応力制御地盤中群杭の水平抵抗実験(その3:杭本数の影響について)2004

    • 著者名/発表者名
      徐挺, 冨永晃司 他4名
    • 雑誌名

      日本建築学会中国支部研究発表論文集 第27巻

      ページ: 133-136

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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