研究課題
今年度の研究では、第三段階の評価システムの開発を重点において、対象地のエネルギー負荷を推計した後,システム構成や運転条件などを設定し、年間のエネルギーシミュレーションを行う.このエネルギー計算の結果をもとに、四つの評価手法(1)省エネルギー性評価、(2)経済性評価、(3)環境性評価、(4)地域の熱・大気環境への影響評価、を提案し、より最適なシステムを計画できるように従来システムと比較検討した。第四段階のケーススターディによる検証では、第二段階計測で得られたデータ及び第三段階で開発した評価手法を用いて、実証研究を行った。まず、北九州学術研究都市における地域エネルギーシステムの総合評価を行った結果として、コージェネレーションシステムの一次エネルギー利用効率は最大値で73.3%であり、従来システムより12.7%が高かった。中間期にはその二つシステムのエネルギー利用効率はほぼ同じである。しかし、冷暖房期間にはコージェネレーションシステムのエネルギー利用効率は従来システムのより約5.3%〜13.3%が高かった。CO2削減率に関しては、暖房期にはCO2削減率は10%であったが、年間平均値は1.32%しかなかった。従来システムに比べ、システムのCO2削減効果は顕著だと言えない。次に、北九州学術研究都市の住宅団地におけるCHPシステムの導入可能性について検討を行った。住宅団地におけるCHPシステム導入する際、団地規模及びシステム運転状況をシミュレーションした。北九州市の小倉地区を例にし、分散型エネルギーシステムの導入による環境への影響をコンピューターによる熱及び大気環境のシミュレーションにより総合的に評価した。最後、三年間のまとめ及び展望をし、分散型エネルギーシステムによる実用化と普及のための技術条件、政策、実施プロセスを検討した。
すべて 2005 2004
すべて 雑誌論文 (6件)
日本建築学会環境系論文集 6月(採用決定)
5th International Symposium on Architectural Interchanges in Asia 6月
ページ: 579-582
日本建築学会環境系論文集 19号
ページ: 193-196
The 3rd International Workshop on Energy and Environment of Residential Buildings (EERB2004),Xi'an, China November
ページ: 519-520
空気調和・衛生工学会九州支部研究報告 第10号
ページ: 97-100
ページ: 101-104