研究課題/領域番号 |
14550594
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築環境・設備
|
研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
三浦 昌生 芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (50173985)
|
研究分担者 |
富永 禎秀 新潟工科大学, 工学部, 助教授 (00278079)
持田 灯 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00183658)
中口 毅博 芝浦工業大学, システム工学部, 助教授 (30338313)
|
研究期間 (年度) |
2002 – 2003
|
キーワード | 住環境 / 住民参加 / 自治会 / 二酸化窒素 / 交通騒音 / 環境マップ / 地区スケール / 環境計画 |
研究概要 |
14年度は、(1)地区内に幹線道路の開通が予定されている戸建住宅団地地区(埼玉県菖蒲町)、(2)高架道路に隣接する集合住宅地区(さいたま市)、(3)地区内を外環道が通過する住宅地区(埼玉県川口市)の3地区を選定した。 まず、全世帯を対象としたアンケート結果に基づき、実測項目を自治会と相談した。各地区とも車両交通による騒音レベルと二酸化窒素濃度(捕集カプセルを用いた短期暴露式簡易測定法による)を中心に実測した。すべての実測に自治会が参加したため、住民参加による実測手法を検討した。また、各地区で再度アンケートを実施し、それまでの一連の活動に対する認知度や住環境に対する意識向上効果の有無を調べた。一方、(2)の地区では熱・空気環境のシミュレーションを行った。これらの実測、アンケート、シミュレーションの結果から住環境マップを作成し、自治会との懇談会を開催して、住環境の実態とその改善について話し合った。各地区の住民はこうした一連の活動により住環境に対する意識が高まったと回答している。 15年度は上記(2)地区のケーススタディを継続した。自治会とともに騒音レベル、二酸化窒素濃度、街灯照度を実測した。これに基づく自治会の話合いにおいて集合住宅中庭の街灯を照度の高い街灯に変更することが決定し、本研究が大きく進展した。一方、埼玉県草加市内の全自治会に送付したアンケートをもとに新規ケーススタディとして、(4)鉄道駅周辺商業地区、(5)外環道沿道住宅地区の2地区を選定した。両地区において自治会とともに騒音レベル、二酸化窒素濃度、街灯照度、交通量を実測し、住環境マップを作成した。同時に、活動を住民全員に伝える新聞を発行し住民への情報伝達をテストした。こうした活動に対する認知度や住環境に対する意識向上効果をアンケートで調べたところ顕著な効果があった。 アンケートの実施に当たっては回答者の人権やプライバシー保護に十分留意した。2年にわたる計5地区のケーススタディ結果から住民参加による住環境改善活動を支援する方法を抽出整理し、研究の総括とした。
|