研究課題/領域番号 |
14550597
|
研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
古川 修文 法政大学, 工学部, 助教授 (10120833)
|
研究分担者 |
千葉 義尚 法政大学, 工学部, 助手 (70171949)
永瀬 克己 法政大学, 工学部, 助教授 (30061237)
出口 清孝 法政大学, 工学部, 教授 (30172117)
朴 賛弼 法政大学, 工学部, 助手 (20350217)
|
キーワード | 沖縄 / RC造住宅 / 日射遮蔽 / 温熱環境改善 / 断熱ブロック / 省エネルギー / 屋上緑化 / 廃物ガラスの再利用 |
研究概要 |
本研究は平成11〜13年度に行った基盤研究(C)(2)による研究成果を踏まえて、それを更に発展させた研究である。平成14年度は廃物ガラスを再生して作った日射遮蔽用ブロックを小学校の屋上に設置して、温熱環境改善を追究した。まず初めに小学校を対象にしたのは、今日小中学校の冷房設置が求められ、その結果冷房のランニングコストを如何に安く抑えるかが緊急の課題になっているからである。平成14年8月より那覇市立開南小学校と具志頭村立新城小学校の屋上に断熱ブロックを設置し、現在も実験継続中である。開南小学校の方はブロック上に人工土壌配合の土を10cm載せて芝生を植えた屋上緑化併合実験である。新城小学校は断熱ブロックのみの実験である。両校とも最上階の3階の教室を対象にして、室内気温およびグローブ温度、天井裏気温およびグローブ温度を中心にして、断熱ブロック設置教室と非設置の違いを24時間自動で計測を行っている。実験開始から約半年しか経過していないため、統計的解析は無理であるが、現在得られた結果では、天井裏の気温およびグローブ温度の低下は顕著で、約5〜6度の差が見られ、それによって室内気温の上昇を抑えることが出来る。しかし、この効果は夜間が一層有効であり、夜間使用しない小中学校では評価が違ってくる。オフィスやマンションでは有効であろう。次にブロック上に芝生を植えた場合と芝生の無い場合を比較すると、芝生を植えていない方がよい結果を出す傾向にある。この原因を見るためには年間のデータを通して解析する必要があるが、現時点での推測は土を載せることによって躯体からの熱放射を遮っていると思われる。この解決策としてブロックの脚を長くし、ブロック下の空気流通を盛んにする必要があると考えている。来年度は大学の実験室でこの仮説を追究するとともに、沖縄の実験を更に拡張させる予定である。
|