研究課題/領域番号 |
14550597
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
古川 修文 法政大学, 工学部, 教授 (10120833)
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研究分担者 |
出口 清孝 法政大学, 工学部, 教授 (30172117)
永瀬 克己 法政大学, 工学部, 助教授 (30061237)
千葉 義尚 法政大学, 工学部, 助手 (70171949)
朴 賛弼 法政大学, 工学部, 助手 (20350217)
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キーワード | RC造住宅 / 日射遮蔽 / 温熱環境改善 / 断熱ブロック / 屋上緑化 / 廃物ガラスの再利用 / 省エネルギー |
研究概要 |
平成14年度に、那覇市開南小学校と具志頭村新城小学校の屋上に断熱ブロックを設置し、実測した結果、断熱ブロックの使用で天井裏気温を最大5〜6度下げられることが分かった。また、ブロック上に土を10cmの厚さに載せて芝生を植えた場合に比べて、ブロックのみの方が温熱環境改善効果が大きいという結果が得られた。両者の分析により、ブロックと屋根スラブ間の換気が原因することが予想され、平成15年度から、法政大学構内で、ブロックと屋根スラブ間の空気層の厚さを変えて実験を行った。 実験方法は、同一2棟の実験家屋A, Bを使い、家屋Bは遮蔽ブロックを載せず、家屋Aはブロックと屋根スラブ間の空気層をそれぞれ4、8.5、13、17.5cmに変えて、天井裏気温と外気温とを比較した。天井裏気温が外気温を下回る時間は、空気層4cmでは12時から16時頃までの4時間弱なのに、対し、空気層を厚くした時はいずれも時間を大幅に伸ばすことができた。その中でも空気層17.5cmでは外気温を下回る時間、外気温差ともに大きな結果となった。室内グローブ温度についても空気層4、8.5、13cmよりも17.5cmの方が日射量の増加と共に高い効果が見られた。 次に屋上緑化を前提として、合板製プランター(760×660×150mm)の中に廃ガラス製軽量土を入れて家屋Aのブロック上に載せ、同様の空のプランターと軽量ブロックを家屋Bに載せて比較した。家屋Aの屋上表面温度は空気層17.5cmの方が空気層4、8.5、13cmよりも低く、また、室内グローブ温度は空気層4cmの時では外気温を下回る時間がわずか3.5時間であるのに対し空気層17.5cmでは8.5時間も外気温を下回っていた。このことから空気層を厚くし、ブロック下の換気量を多くすることで屋上緑化が可能かつ有効であるとの結論を得た。
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