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2003 年度 研究成果報告書概要

建物間の隙間に関する数理的・歴史文化的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14550604
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 都市計画・建築計画
研究機関立命館大学 (2003)
東京大学 (2002)

研究代表者

及川 清昭  立命館大学, 理工学部, 教授 (00168840)

研究分担者 槻橋 修  東北工業大学, 建築学科, 講師 (50322037)
藤井 明  東京大学, 生産技術研究所, 教授 (20126155)
大野 秀敏  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (10160582)
研究期間 (年度) 2002 – 2003
キーワード隙間 / 建物配置 / モルフォロジー / dilation / erosion / 画像処理 / closing / 密集地域
研究概要

本研究は日本の都市空問における特徴のひとつである建物間の隙間に焦点を当て,隙間の定量化手法を提案し,市街地における隙間の面積と分布様態の特性を明らかにすることを目的としている。
建物間の隙間は,建物配置図において半径rの円が掃過できない領域として定義する。円の直径が隙間の幅に相当する。隙間の領域を抽出する方法として,建物配置図を画像化(1画素50cm角)し,画像処理技法における図形の収縮(erosion)と拡大(dilation)という操作を援用する。すなわち,半径rの円に対応するディジタル図形によって建物平面を拡大し,その後収縮するという方法を用いる。これはモルフォロジーにおけるclosingと呼ばれる操作に相当し,画像処理の結果,隙間が抽出可能となる。
この計量手法を東京都23区と大阪市24区における建物配置全体に適用し,以下のような知見を得た。
(1)隙間率(グロスの面積比)は東京都においては,隙間の幅1.5mの場合は0.5%,幅2.5mでは1.4%,幅3.5mでは2.4%,大阪ではそれぞれ0.6%,1.3%,2.0%と計量された。局所的には10%を超える地域も多く,隙間の面積は市街地形成上無視し得ない量となっている。
(2)隙間率と建物の密度指標(棟数密度・周長率・建蔽率)の値とは高い相関を示す。
(3)隙間率の高い地域は,東京都ではJR山手線外周沿いに,大阪市ではJR大阪環状線外周沿いに環状に連担する。
(4)隙間率の高い地域は住宅密集地域であり,人口密度が高く,緑被率は低い。震災対策重点地域とも重なり,都市の安全上の問題を抱えている。
なお,本研究は数理的考察に加えて,隙間の生成過程について歴史文化的な面からも考察することを目的としていたが,建物配置に関する法令・慣習なとの資料をもとに若干の考察を加えるに留めた。また,隙間の利用状況に関する現地調査を行い,隙間のもつ機能についても検証した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 鷲崎桃子, 刀根令子, 及川清昭: "画像処理技法による建物間の隙間の定量化に関する研究-その1"日本建築学会大会学術講演梗概集. F1. 611-612 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 鷲崎桃子, 刀根令子, 及川清昭: "画像処理法による建物間の隙間の定量化に関する研究-その2"日本建築学会大会学術講演梗概集. F1. 955-956 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 鷲崎桃子, 及川清昭: "画像処理法による建物間の隙間の定量化に関する研究-その3 大阪市における隙間量と建物の密度指標との関係"日本建築学会大会学術講演梗概集. F1(印刷中). (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] WASHIZAKI Momoko, TONE Ryoko, OIKAWA Kiyoaki: "Quantitative analysis of gap between buildings using the image processing method -Part 1 (in Japanese)"Summaries of Technical Papers of Annual Meeting Architectural Institute of Japan. F1. 611-612 (2002)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] WASHIZAKI Momoko, TONE Ryoko, OIKAWA Kiyoaki: "Quantitative analysis of gap between buildings using the image processing method -Part 2 (in Japanese)"Summaries of Technical Papers of Annual Meeting Architectural Institute of Japan. F1. 955-956 (2003)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] WASHIZAKI Momoko, OIKAWA Kiyoaki: "analysis of gap between buildings using the image processing method -Part 3 (in Japanese)"Summaries of Technical Papers of Annual Meeting Architectural Institute of Japan. F1(in printing). (2004)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2005-04-19  

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