研究概要 |
平成14年度においては歩行者行動のデータ収集とデータベース化を行った。福岡市の中心部である天神・大名地区は、都心の商業地であり福岡市内はもとより北部九州および中国地域にまで及ぶ広い商業圏域を持つ特徴がある。この地区でデータ収集を行った。データ収集を行うにあたっては、まず、予備的に50枚程度の試作アンケートを用いて行った。その結果、休日、平日で歩行者交通量のパターンにかなりの違いがあることがわかった。収集した予備アンケートを検討し、一部(予期しない行動の契機の質問等)追加して、アンケート調査を行った。アンケート調査は10月から11月にかけて15人/日、程度の学生によって延べ1週間かけて配布・回収を行った。253データを回収し、エクセルを用いてデータをデジタル化し、歩行者行動データベースとした。 次に天神・大名地区の道路網を地図から抽出し、ノードとリンクのネットワークに再構成した。このネットワーク上に収集した歩行者の行動経路を書き込みノードおよびリンクごとに集計した。また、歩行者の属性、地区への交通手段などについて単純集計を行った。立ち寄り地点についても店舗ごとに単純集計を行った。さらに歩行者の属性とその他の項目についてクロス集計を行った。これらの成果については建築学会九州支部研究報告(豊田佳奈、仲野綾、黒瀬重幸「天神・大名地区における歩行者行動と街路特性に関する研究」、2003年3月)に発表した。また、福岡大学工学部建築学科卒業計画概要集(豊田佳奈、仲野綾、「天神・大名地区における歩行者行動と街路特性に関する研究」、2003年3月)に掲載した。なお、本研究と関連した論文、Shigeyuki Kurose : Developing Pedestrian Shopping behaviour Modelを10^<th> International Conference on Recent Advances in Retailing and Consumer Services Science (Portland, USA,2003年8月)において発表する予定である。
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