研究概要 |
平成15年度においては、平成14年度に引き続いてさらに歩行者行動のデータ収集とデータベース化を行った。福岡市の西部に位置する副都心型の商業地、西新地区、および、福岡市南部に位置する近隣型の商業地、井尻地区の2地区で8月末にデータ収集を行った。さらに九州大学との共同研究の機会を利用して韓国釜山市の南浦洞地区において、韓国東亜大学校と共同で11月初旬にデータ収集を行った。これらのデータを、エクセルを用いてデータをデジタル化し、歩行者行動データベースとした。 平成14年度に中国・天津市で収集した歩行者行動データと平成15年度に韓国釜山市南浦洞地区で収集したデータについては、ヒューリスティック・ルールを用いた歩行者行動モデルを適用し、分析を行った。これらの成果の一部については、福岡大学工学集報(「個人の時間・空間的ヒューリスティックを用いた歩行者の回遊行動の分析-中国・天津市のトランジット・モールを事例として-」、2003年9月)に発表した。また、建築学会大会梗概に韓国釜山市南浦洞地区の分析結果を発表する予定である。次に国内の西新、井尻地区については歩行者行動と街路特性との対応関係を明らかにするための分析を行った。これらの成果の一部については建築学会九州支部研究報告(井釜恵子、豊田佳奈、岡田絋枝、黒瀬重幸「西新地区の商店街における歩行者行動と街路特性に関する研究」、2004年3月)に発表した。また、福岡大学工学部建築学科卒業計画概要集(井釜恵子、「西新地区の商店街における歩行者行動と街路特性に関する研究」、2004年3月)に掲載した。また、歩行者行動モデルに新たなヒューリスティック(EDO)を組み込んだ八代市のデータについての研究、Shigeyuki Kurose : Developing Pedestrian Shopping behaviour Modelを10^<th> Recent Advances in Retailing and Services Science Conference (Portland, USA,2003年8月)において発表した。
|