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2005 年度 実績報告書

管理交易下における対外交易都市の空間=社会に関する都市史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14550638
研究機関九州大学

研究代表者

宮本 雅明  九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (80128115)

キーワード管理交易システム / 対外交易都市 / タテ町型港町 / ヨコ町型港町 / 市場交易システム / 中近世移行期 / 日本型港町
研究概要

本研究は、市場交易に対応した在方町などの近世交易都市に対して、港町に代表される中世交易都市を管理交易に対応した都市として日本都市史上に位置付けるため、管理交易下に置かれた対外交易都市の空間と社会の存在形態を、発掘調査で具体像が明らかとなった中世の対外交易都市や管理交易を展開した近世の対外交易都市及び対外交渉都市の空間=社会構造の分析、市場交易に対応した交易都市との比較検討を通して解明し、いまだ不分明な中世都市像を把握するための新たな視点を構築しようとするものである。
本年度は、これまで三年度にわたって検討を加えた十三湊、敦賀、小浜、温泉津、芦屋、博多、呼子、長崎などの日本海域に展開した中近世移行期の港町に、那珂湊、石巻、尾道、伊倉、大津、堅田などの太平洋岸、瀬戸内海岸、琵琶湖岸に展開した中近世移行期の港町を題材として加え、管理された船着場を頭として内陸へ向かう街道沿いに町筋が広がるタテ型町割の港町から、船着場が開放された水際線に沿って町筋が広がるヨコ型町割を呈した日本型港町への空間構造の転換が見られること、これが管理交易から市場交易への交易形態の転換と軌を一にするものであること、ただし、こうして成立した日本型港町の水際線があまねく公共に開かれるのは、幕末の開港場に始まるバンドを伴う近代港湾都市の登場をまたねばならないことを明らかにした。
これらの研究成果は三本の論文たとりまとめて公表したが、交易形態と町割との対応によって港町の歴史を読み解く方法は、港町の世界史にも適用し得ることを指摘した総括を加え、研究成果報告書をとりまとめた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 日本型港町の成立と交易2006

    • 著者名/発表者名
      宮本雅明
    • 雑誌名

      シリーズ港町の世界史(2)港町のトポグラフィ(青木書店)

      ページ: 79-110

  • [雑誌論文] 象徴性と公共性の都市史-日本近世都市の歴史・空間・景観2005

    • 著者名/発表者名
      宮本雅明
    • 雑誌名

      シリーズ都市・建築・歴史5近世都市の成立(東京大学出版会)

      ページ: 23-93

  • [雑誌論文] 日本海域港町の空間形成2005

    • 著者名/発表者名
      宮本雅明
    • 雑誌名

      日本海域歴史大系 第4巻近世II(清文堂出版)

      ページ: 313-345

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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