研究課題/領域番号 |
14550658
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 京都大学 (2003) 大阪府立大学 (2002) |
研究代表者 |
小林 康浩 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (00303917)
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研究分担者 |
瀬戸 誠 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (40243109)
谷口 良一 大阪府立大学, 先端科学研究所, 講師 (60155215)
堀 史説 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助手 (20275291)
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研究期間 (年度) |
2002 – 2003
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キーワード | Au / Pd微粒子 / コア・シェル構造 / 超音波還元 / メスバウアー分光 / EXAFS / 陽電子消滅法 / 高分解能電顕法 / 触媒活性 |
研究概要 |
Au/Pd超微粒子では調製条件を制御することによりAuがコア、Pdがシェル部を占めるコア・シェル構造を有する10ナノメートル程度のサイズを示す超微粒子を作成出来る。このような構造を持つ超微粒子はAuやPd微粒子に比して水素化反応が活性であることが明らかとなり、その効果はコア・シェル界面構造に関係すると考え、その原子的・電子的構造の詳細を^<197>Auメスバウアー分光、EXAFS、陽電子消滅法、高分解能電顕で調べた。^<197>Auメスバウアー分光ではAu原子の周囲の原子配置の知見が得られるのに対して、PdのX線のK, L吸収端微細構造を調べることによりPd原子の隣接原子関係を知ることが出来る。AuイオンとPdイオンを混合した水溶液へ超音波を照射することにより作成したコア・シェル微粒子試料について、両者の測定結果を比較検討することにより、コア・シェル界面はシャープな単一の原子層ではなく、合金状態の数原子層からなるが、コアには純Auが、シェルには純Pdが存在することが分かった。この結果はPdのK吸収端EXAFS測定から得られた結果とも一致している。また、Pd原子の格子間隔もバルクに比して数%大きくなっていた。陽電子消滅法の同時測定ドップラー拡がり法(CDB法)においても、構造と電子状態の知見が得られた。さらに、高分解能電顕法により界面の原子構造の直接観察を行うことを試みた。コア・シェル構造を示す超微粒子をエポキシ樹脂中に埋め込み、ウルトラミクロトームを用いて薄片を切り出すことにより、十分に断面観察が可能であることが分かった。
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