研究課題/領域番号 |
14550669
|
研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
松田 厚範 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (70295723)
|
研究分担者 |
武藤 浩行 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (20293756)
辰巳砂 昌弘 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50137238)
忠永 清治 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90244657)
逆井 基次 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (50124730)
|
キーワード | プロトン伝導体 / 無機-有機コンポジット / 耐熱性高分子 / 燃料電池 / 中温領域 / ホスホシリケートゲル / ゾルゲル法 / ポリイミド |
研究概要 |
中温領域(100〜200℃)で作動可能な燃料電池を構築するために、耐熱性を有する固体高分子形燃料電池用電解質シートの作製、セル構築条件の最適化およびゲルの化学的耐久性の改善を行った。 1.ホスホシリケートゲルと耐熱性高分子からなるコンポジットシートの作製と特性評価 i)ホスホシリケートゲル-ポリイミド系コンポジットシート これを電解質に用いた燃料電池の発電特性については、150℃、相対湿度18%条件においてOCVが0.72V、最大電力密度が28mWcm^<-2>を示し、従来よりも特性が向上した。またこの条件において10時間以上の連続発電が可能であった。 ii)ホスホシリケートゲル-ポリアミドイミド系コンポジットシート 30℃、相対湿度60%条件で2.2×10^<-4>Scm^<-1>を示し、150℃、相対湿度18%条件では1.5×10^<-3>Scm^<-1>を示した。この導電率は、110℃での8.8×10^<-3>Scm^<-1>をピークにそれ以上の温度では徐々に低下した。燃料電池の発電特性については、30℃、相対湿度60%条件においてOCVが0.95V、最大電力密度が52mWcm^<-2>と非常に高い値を示すが、100℃以上の温度で吸着水が脱離することにより、シートの細孔が生じ、ガスのクロスオーバーにより、OCVが0.1V程度まで低下した。 2.ホスホシリケートゲルへの第三成分の添加による化学的耐久性の改質 150℃で熱処理したスズおよびタンタル添加系のゲルは、30℃、相対湿度60%に3時間保持しても、90%以上のリン酸を保持することがわかった。しかし、プロトン伝導性は低く、特に130℃、相対湿度0.7%条件では、150℃熱処理のもので、Siに対してSnを0.05モル比添加したゲルが3.2×10^<-4>Scm^<-1>、Taを0.05モル比添加したゲルでは2.7×10^<-4>Scm^<-1>となった。
|