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2002 年度 実績報告書

単層カーボンナノチューブの孤立化法による精製法の確立とその分子素子への応用

研究課題

研究課題/領域番号 14550691
研究機関東京理科大学

研究代表者

石井 忠浩  東京理科大学, 理学部, 教授 (00084319)

研究分担者 角田 勝則  東京理科大学, 理学部, 助手 (80307694)
矢島 博文  東京理科大学, 理学部, 教授 (10147506)
キーワードカーボンナノチューブ / 単層カーボンナノチューブ / ゼラチン / 複合膜 / 精製法
研究概要

カーボンナノチューブ(CNT)はナノメーター領域で現れる特異な物性などから大きな注目を集めている。しかし凝集性が強く、1本ずつのSWNTsを分離精製できないため詳細な研究が困難である。そこで、本研究ではSWNTsを生体高分子であるゼラチン、セルロース誘導体などの水溶液中に分散させることでSWNTsバンドルの細線化、精製法としての応用を検討した。
SWNTsはCarbolex社製のAP Gradeを使用した。これを加熱処理した後、超音波を用いてゼラチン水溶液中へ分散させた。一定時間静置後、分散液の上澄みを取り出した。分散液中のゼラチンを加水分解し、孔径3.0μmのPTFEフィルターで濾過し、SWNTsを捕集した。得られたSWNTsはTEM、SEM、TGAを用いて評価した。
未処理のSWNTsではアモルファスカーボンや触媒として使用した金属が含まれており、SWNTs自身も大きなバンドルの状態で存在していた。このSWNTsを空気中で加熱処理を行うとアモルファスカーボンやナノ粒子が燃焼除去されていることが観察された。次に超音波でSWNTsをゼラチン水溶液中へ分散させることにより安定なSWNTs分散液が得られた。TEM及びSEM観察から分散液中ではSWNTsがゼラチンによって被覆され細線化されていることが確認された。その後、加水分解によってゼラチンの分解除去を行うと、触媒粒子も除去できた。これは塩酸で処理することによって、金属触媒が酸によって溶解したためだと考えられる。以上の結果により、SWNTsを加熱処理後、ゼラチン水溶液中に分散、酸加水分解を行うことによってSWNTsの精製が可能であることが示された。また、セルロース誘導体などゼラチン以外の生体高分子についてもSWNTsを良好に分散させることができることが確認された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Katsunori Tsunoda, Teruo Takahashi, Hirofumi Yajima, Tadahiro Ishii: "MODIFICATION OF SINGLE-WALL CARBON NANOTUBES BY LASER IRRADIATION IN SOLVENTS"The Review of Laser Engineering. (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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