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2003 年度 実績報告書

有機系溶融塩の金属表面処理への応用

研究課題

研究課題/領域番号 14550707
研究機関姫路工業大学

研究代表者

香山 滉一郎  姫路工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60047595)

研究分担者 山本 宏明  姫路工業大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40326301)
キーワード溶融塩 / 1-エチル-3メチルイミダゾリウム / 亜鉛-マグネシウム合金 / エチレングリコール / 高耐食性めっき / 常温溶融塩 / イオン性液体
研究概要

[目的]昨年度の研究で,1-エチル-3-メチルイミダゾリウムブロミド(以下EMIBと略記する.)に臭化亜鉛を溶解した有機系溶融塩にエチレングリコール(以下EGと略記する.)を添加したEMIB-ZnBr_2-EG溶融塩を用いれば,亜鉛が電流効率100%で平滑に電析することを明らかにした.本年度は,水溶液からは電析させることが不可能な高耐食性Zn-Mg合金めっき表面処理法を開発することを目的に,上記3成分浴にMgBr_2を添加したEMIB-ZnBr_2-MgBr_2-EG 4成分浴を用い,Zn-Mg合金めっきを試みた.
[方法]電解は定電流電解法および定電位電解法で行った.電析挙動をサイクリックボルタンメトリーおよびカソード分極測定により検討した.得られた電析物をX線回折,EPMA,ICP発光分光分析,SEM観察および耐食試験により調べた.
[結果]得られた結果は次のように要約できる.
1.カソード分極曲線から-0.8V[対参照電極Zn/EMIB-ZnBr_2-EG(45:10:45mol%)基準]よりも卑な電位では,電解浴が分解することがわかった.よって,電位-0.6Vで定電位電解を行ったところ,灰色を帯びた金属色のZn-Mg合金電析物が得られた.
2.Mgを2.8〜7mol%含有するEMIB-ZnBr_2-MgBr_2-EG 4成分浴を用いて,電位-0.6Vで定電位電解して得られためっき膜には0.3〜2.5mol%のMgが含有されていることがわかった.
3.電析物のX線回折測定の結果から,MgはMg_2Zn_<11>の形で含有されていることがわかった.
4.35℃の5mass% NaCl水溶液に浸漬して初期赤錆発生時間を測定したところ,Zn-2.5mol% Mgめっき鋼板は,Znめっき鋼板に比べて約18倍の耐食性を示した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 岩岸 哲也: "1-エチル-3-メチルイミダゾリウムブロミド溶融塩を用いるZn-Mg合金の電析"Electrochemistry. 71・5. 318-312 (2003)

  • [文献書誌] 岩岸 哲也: "EMIB-ZnBr_2溶融塩を用いるZnの電析に及ぼすグリセリン添加の効果"表面技術. 54・1. 76-77 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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