研究概要 |
常圧用液体動粘度推算法の基礎式として、Eyringらの絶対反応速度論に基づく次式を用い、ln(vM)=Σx_iln(v_iM_i)-ΔG^E/RT過剰自由エネルギーをASOGグループ寄与法で求めるグループ寄与法ASOG-VISCOを提案した。式中のグループ対パラメータをCH_2,ArCH,CyCH,OH,H_2O,CO,COO,CCl_3、CCl_4について決定した。このモデルを用いると、パラフィン、芳香族炭化水素、アルコール、水、ケトン、エステル、塩化物を含む系の液体動粘度(283.15〜333.15K)が推算できる。2成分系と3成分系動粘度を推算したところ、実測値と推算値との絶対算術平均偏差は4.15%と5.03%であった。(International Journal of Thermophysics, in press) また、純物質粘度のグループ寄与に基づく推算法を開発するために、先ず次のAndrade式を用い、lnη=B(1/T-1/T_0)式中の2定数BとT_0をニューラルネットワークで推算した。第一層にグループを与えるモデルを構築した。BとT_0の推算値と実測値との相関係数は0.9999と0.9998であった。このモデルを用いると、パラフィン、オレフィン、アルキン、芳香族炭化水素、塩化物、臭化物、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、アルデハイド、有機酸の粘度が推算出来る。またASOG-VISCOと組み合わせると、化学式のみから純物質と混合物の粘度が推算できる。(Molecular Simulation, in press)
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