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2002 年度 実績報告書

インテリジェントモスキートの研究

研究課題

研究課題/領域番号 14550765
研究機関筑波大学

研究代表者

鈴木 博章  筑波大学, 物質工学系, 助教授 (20282337)

キーワード糖尿病 / サンプリング機構 / ゲル / グルコースオキシダーゼ / ダイヤフラム / グルコースセンサ / 微小針 / モスキート
研究概要

「糖尿病患者の血糖値の測定は、従来採血後、血液分析装置等により行われてきた。このようなサンプリングや測定を、蚊が血を吸うように行うことができれば、患者の精神的、肉体的負担を顕著に軽減でき、画期的である。ここでは、短時間に微量のサンプルを吸引して測定する方式が考えられるが、その一方で、夜間などに長時間かけて微量のサンプルを連続的にサンプリングするような使い方も考えられる。本研究では、pH感応性ゲルを用い、このようなサンプリング機構を実現した。ゲルとしては、N-isopropylacrylamide / acrylic acid共重合ゲルを用いた。このゲルは、温度と、pHに応答して体積を顕著に変化させる。ここでは、ゲルの収縮を長時間かけてゆるやかに起こすために、1)温度変化のみ、2)温度変化とpHの異なる緩衝液を接触させることによるPH変化、3)グルコースオキシダーゼによる酵素反応に伴うpH変化、の3通りの変化を利用した。1)では2時間程度で収縮が止まるが、2)では6時間程度、3)では10時間程度まで収縮時間を延ばすことができることが確認された。このゲルを、マイクログルコースセンサを集積化したシリコーンゴムダイヤフラムを有するシステム中に入れ、ゲルの体積変化を流路内の圧力変化に変換した。その構造上、ゲルの体積変化すべてを外部液の吸引に利用することはできなかったが、ゲルの収縮と同程度の時間にわたってほぼ一定速度で外部液を吸引することができた。時間的に濃度を変化させたグルコース標準液を、外径100μmの微小針を通して連続的に吸引し、システム中のグルコースセンサでグルコース濃度を連続的に測定することができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Suzuki et al.: "A Disposable "Intelligent Mosquito" with a Reversible Sampling Mechanism using the Volume-Phase Transition of a Gel"Sensors and Actuators B. 83. 53-59 (2002)

  • [文献書誌] H.Suzuki, A.Kumagai: "A disposable biosensor employing a glucose sensitive biochemo-mechanical gel"Biosensors and Bioelectronics. (in press).

  • [文献書誌] K.Kojima et al.: "Electrochemical Protein Chip with Arrayed Immunosensors with Antibodies immobilized in a Plasma-Polymerized film"Analytical Chemistry. (in press).

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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