研究課題/領域番号 |
14550840
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研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
瓜生 敏之 帝京科学大学, 理工学部, 教授 (80011005)
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研究分担者 |
鬘谷 要 和洋女子大学, 短期大学部, 助教授 (20251465)
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キーワード | エイズワクチン / デンドリマー型ワクチン / リジンデンドリマー / HIVgp120 / オリゴ糖-リジンデンドリマー / 単分散デンドリマー / 糖鎖-ペプチドデンドリマー / セロビオース |
研究概要 |
本研究はエイズ(後天性免疫不全症候群)に有効なワクチンを合成しようとする。中分子量を持つデンドリマーを利用して、その表面にエイズウイルスを構成するタンパク質部分を結合させて、デンドリマー型ワクチンとして用いる。先ず、デンドリマーとしてリジンデンドリマー第3世代を骨格として作り、その中に含まれるアミノ基にラクトース、マルトース、またはマルトトリオースを結合させたオリゴ糖-リジンデンドリマー第3世代を合成した。この時、オリゴ糖を結合させるのに還元アミノ化反応を用いた。従って、オリゴ糖は非還元末端が外側を向いている。結合したオリゴ糖の数は8個のアミノ基に対して13ないし16個と多かった。続いて、このオリゴ糖-リジンデンドリマー第3世代は、反応性に富む6位の水酸基を持っているので、モデル反応としてオリゴペプチドと反応させた。その結果、オリゴペプチド-オリゴ糖-リジンデンドリマーという3層デンドリマーが得られた。次に、リジンデンドリマー第3世代に含まれる、反応性の異なる8個のアミノ基にβ-アラニンを結合させて、等しい反応性を持つβ-アラニン-リジンデンドリマー第3世代を作った。ラクトースやマルトースなどとこのデンドリマーを反応させたところ、最大数の16個のオリゴ糖を末端に持つ、単分散のオリゴ糖-β-アラニン-リジンデンドリマーを合成することが出来た。構造解析はTOF-MSなどで行った。 リジンデンドリマー第3世代に還元末端が外側を向いたセロビオース誘導体を結合させた、セロビオース-リジンデンドリマーを作った。専門会社に注文して得た、エイズウイルスのgp120中の部分ペプチドシーケンスを環状化させた環状ペプチドシーケンスを、このデンドリマーと予備的に反応させた。溶解性の低い化合物が生成した。
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