研究課題/領域番号 |
14550862
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
安澤 幸隆 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (10191123)
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研究分担者 |
豊田 和隆 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (10274507)
前田 正広 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (70173713)
香川 洸二 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00253500)
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キーワード | 振動 / 並列計算 / パラレルコンピューティンゲ / 高速ネットワーク / FEA / 共役勾配法 / 強制振動 / 動的応答解析 |
研究概要 |
大型客船などのベオウルフ型並列コンピューティングによる大規模な強制振動解析が行える数値解析技術を開発することを目的として、平成14年度は次のような研究を実施した。 まず、ハードウェアの設定を行った。ネットワークによるデータ通信による計算速度低下を極力小さくするために、現時点で最速のGIGAbps級のネットワークを構築しておく必要がある。研究費により購入したコンピュータ3台のうち、1台(Dell precision)をソフトウェア開発用として他の2台(Dell dimension)を並列計算用のコンピュータとして設定した。これら3台に高速ネットワークカードを装着し、同じく本研究費によって購入した高速ネットワークハブ装置(ギガビットスイッチングハブ)に1000BaseTケーブルで接続した。 次に並列計算用のソフトウェア環境を構築した。数値計算用の2台のPCにOSとしてVine Linux、数値計算言語としてFortran、および通信用ライブラリー(MPI)をインストールした。 次に、並列計算における有限要素解析のデータ構造について検討を行った。本研究の数値解析においては、従来の構造解析ツールが容易に転用できるように、大規模構造を部分構造に分割し、各部分構造をそれぞれコンピュータ(1CPU)に割り当て、それぞれの構造ごとに独立に有限要素データ(剛性マトリックス、減衰マトリックス、質量マトリックス、外力ベクトル、節点変位ベクトルなど)を構築し、部分構造間のインターフェース部の物理量データ(節点変位ベクトル、節点内力ベクトルのみを通信によってやりとりすることとした。部分構造間の物理量の整合性を達成するアルゴリズムには、共役勾配法を応用した手法を用いることとした。 平成14年度にはまず、梁柱要素からなる並列振動解析ツールを作成した。平成15年度には板殻要素を用いて並列振動解析ツールを完成させる予定である。
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