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2002 年度 実績報告書

雄性不稔スギの細胞・分子遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14560003
研究機関岐阜大学

研究代表者

古田 喜彦  岐阜大学, 農学部, 教授 (20021719)

研究分担者 斎藤 真己  富山県林業技術センター, 林業試験場, 研究員
キーワードスギ / 雄性不稔 / 異常花粉形成 / 花粉アレルゲン / 富山県立山 / 遺伝分析 / 早期選抜 / 生態的多様性
研究概要

スギ花粉症対策に有効な庫伝資源を探索するため、これまでに約1万1千本のタテヤマスギの中から、雄性不稔と思われるスギを2個体、花粉形態に異常の見られるスギ7個体,を選抜した。今年度は、これらの個体の花粉形成に関する再現性について調査し、さらに.も雄性不稔と思われる2個体については、電子顕微鏡を用いて雄花の内部を詳細に調査した。選抜された9個体は、すべでが昨年と同様に異常が認められたため、これらの個体ぽ遺伝,的な要因によって正常な花粉が形成されないものと考えられた。また、雄性不稔と思われる2個体の花粉は、崩れた形で融合しており正常な花粉はほとんど認められなかったが、花粉の表面に付着しているユービッシュ体は存在していた。このことから、これらの花粉は形成過程の最後の段階で崩壊するものと考えられた。次に、低アレルゲシ性のスギを選抜するためタテヤマスギ65個体から花粉を採集し蛍光サンドィッチELISA法によってアレルゲン(Cry j 1)を測定した。その結果、4〜5(pg/個)を中心とした正規分布を示し、1(pg/個)未満のスギが1個体選抜された。この結果から、低アレルゲン性のスギは比戟的高い頻度で存在し、50〜60分の1程度の割合で出現すると推定された。また、標高別に9mと720mのタテヤマスギ集団でCry j 1量を比較すると、720mの集団のCry j 1量よりも9mのそれの方が平均値で約1(pg/個)高く、有意な差が認められた。この結果から、Cry j 1の発現は環境め影響を受けると予想された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Saito M., Teranishi H.: "Immunologic determination of the major allergen, Cry j 1 in Cryptomeria japonica pollen of 117 clones in Toyama"Allergology International. 51(3). 191-195 (2002)

  • [文献書誌] Ohta S., Kato M., Matsuyama T., Furuta Y.: "Rediscovery of a diploid cytotype of Dasypyrum breviariatum in Morocco"Genetic Resources & Crop Evolution. 49. 305-312 (2002)

  • [文献書誌] Furuta Y. et al.: "A report of "The Gifu University Scientific Exploration of Pakistan in 2001 (GSEE01)"Lab. Genet. & Plant Breed., Fac. of Agr. Gifu Univ.. 23 (2002)

  • [文献書誌] Furuta Y. et al.: "A report of "The Gifu University Scientific Exploration in the eastern Eurasis in 2000 (GSEE00)"Lab. Genet. & Plant Breed., Fac. of Agr. Gifu Univ.. 27 (2002)

  • [文献書誌] Furuta Y., Ohta S.: "A report of "The Gifu University Scientific Exploration in India in 2001 (GSEE01)"Lab. Genet. &. Plant Breed., Fac. of Agr. Gifu Univ.. 14 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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