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2002 年度 実績報告書

形質転換体を用いたアポミクシス候補遺伝子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 14560005
研究機関宮崎大学

研究代表者

陳 蘭庄  宮崎大学, 遺伝子実験施設, 助手 (40284822)

研究分担者 吉田 薫  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (70183994)
キーワードアポミクシス / アポミクシス候補遺伝子(ASG1) / 有性生殖 / ギニアグラス / イネ / 形質転換体 / pAct-ASG1コンストラクト / バイナリーベクター
研究概要

本研究はこれまでに条件的アポミクシス性ギニアグラスから得ているアポミクシス候補遺伝子の機能解析を目的とし、3カ年の計画で有性生殖やアポミクシス性ギニアグラスの形質転換体を作製して実験を進めるものである。今年度は初年度で予定通りの成果が得られた。
(1)ギニアグラスに適したアグロバクテリルムによる形質転換系の確立:
実験材料はギニアグラスの有性生殖の2系統及び条件的アポミクシス性ギニアグラス2系統を用い、それぞれの系統の子房、葉鞘及び成熟した種子からの植物体再生系を確立した。一方、遺伝子導入実験では、それぞれの再生系のカルスを使用した。コントロールとしてイネ品種の"日本晴"のカルスを使用した。3種類のバイナリーベクター(抗生物質とGUSを含む)を使ってそれぞれ異なるアグロバクテリルムに入れてギニアグラスとイネのカルスに感染して、抗生物質で抵抗性カルスを選抜して形質転換体を作出した。その結果、1)バイナリーベクターpIG121HmをもつEHA101を用いた感染実験では、"日本晴"は48%のGUS発現が認められたが、いずれのギニアグラスのカルスでは、GUS発現が認められなかった。2)バイナリーベクターpSMA35H2-NGをもつGV3101/PMP90を用いた感染実験では、ギニアグラスの葉鞘、子房、種子カルスで、それぞれ47%、44%、72%のGUS発現が認められた。一方、"日本晴"のカルスでは倍増の71%のGUS発現が認められた。3)ASG1を構成的に発現させる目的で、当初カリフラワーモザイクウィルスの35Sプロモーターの利用を考えていたが、その後、イネなどでそのGUS発現を詳細に調べたところ、雌しべなどでの発現誘導が非常に弱いことが明らかとなった。そこで、単子葉植物での構成的発現誘導により効果的と考えられたアクチンプロモーターを利用することにした。
(2)アクチンプロモーター::ASG1コンストラクトの作成:
コンストラクトの構築には、Invitrogen社のGatewayシステムを用いた。まず、アクチンプロモーターを含み、ハイグロマイシン耐性遺伝子およびカナマイシン耐性遺伝子を持つバイナリーベクター(pActnos/Hm2)のSmaIサイトにGatewayを挿入し、デスティネーションベクターを構築した。次に、ASG1を鋳型にattB配列を含むASG1 specific primersを用いて増幅したPCR産物を、ドナーベクター(pDONR221)へBP反応によりクローニングし、エントリークローンを作製した。エントリークローンとデスティネーションベクターの間でLR反応を行わせることで、アクチンプロモーターにASG1をセンス方向に連結させ、pAct-ASG1コンストラクトを完成させた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Chen, L.Z.: "A simple and efficient culture of leaflets for plant regeneration in guineagrass (Panicum maximum)"Plant Biotechnology. 19. 63-68 (2002)

  • [文献書誌] Chen, L.Z.: "Effect of harvest seasons on the efficiency of ovary culture in Panicum maximum"Plant Biotechnology. 19. 173-179 (2002)

  • [文献書誌] Chen, L.Z.: "Somatic hybrids between Lycopersicon esculentum and Lycopersicon chmielewskii"Plant Biotechnology. 19. 389-396 (2002)

  • [文献書誌] Chen, L.Z.: "Asymmetric somatic hybrids between Lycopersicon esculentum and Lycopersicon hirsutum"SABRAO Journal of Breeding and Genetics. 34. 83-94 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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