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2002 年度 実績報告書

ソバの生育、収量構成および品種生態に及ぼす環境の影響

研究課題

研究課題/領域番号 14560016
研究機関名城大学

研究代表者

道山 弘康  名城大学, 農学部, 教授 (50167665)

キーワードソバ / Fagopyrum esculentum Moench / buckwheat / ジャスモン酸 / アプシジン酸 / 日長時間 / 施肥量 / 虫媒
研究概要

普通ソバの生育,収量構成および品種生態に関して以下のことが明らかになった.
1)夏型品種と秋型品種を用いて,生育収量の品種間差異が著しい夏栽培を行ない,ジャスモン酸(JA)および天然型ABAを茎葉散布したが,生長経過と収量における品種の特徴に変化が見られず,NAA,GA,BA,ABAと同様にこれらの物質も品種生態の違いに関与する可能性が低いと考えられた.ただし,JAについてはJAメチルを用いてGA生合成阻害剤との相互作用を含めてさらに検討したい.
2)カナダのソバ栽培地のような開花始期前の16時間の長日条件は開花始期を遅らせるだけでなく,開花始期後の咲上がり速度を低下させ,茎の伸長期間を延長させ,1茎上の花房数,各花房の小花房数や花房長を増加させることが再確認事項も含めて明らかになった.カナダのLong cluster系統は花房が長いだけでなく花房の枝別れの発生も多いが,日本の12時間付近の短日条件で栽培すると,各花房の花房長,小花房数,花房の枝別れが減り,日本の品種と同様の姿になってしまうこともわかった.今後,それらの変化の限界日長時間について品種間差異を明らかにしたい.
3)施肥量が多くなっても茎長は約10cmしか増加せず,倒伏に強く影響するほどではないこと,また施肥量を多くすると高次位側枝が発生し,それら側枝上の開花,結実数が増加することによって,株当り収量が増加することがわかった.
4)飛来型訪花昆虫だけに受粉させても無処理と同程度の結実がみられ,十分な受粉が行なわれるが,歩行型昆虫だけでは飛来型昆虫の約半分の受粉効果しかないことから,歩行型昆虫は飛来型昆虫の受粉に対して補充的に働いていると考えられた.受粉効果の程度については再試験を行なって,再現性を確かめたい.

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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