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2003 年度 実績報告書

遺伝子組換え園芸植物における新規花色の発現機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14560033
研究機関南九州大学

研究代表者

山口 雅篤  南九州大学, 健康栄養学部, 教授 (10125180)

キーワードアントシアニン / 花色 / 生合性 / フラボノール / フラボン / ケンフェロール / ミリセチン / F3'5'H
研究概要

初年度の研究において,カーネーションの花弁に含まれるフラボノールやアントシアニンを各種カラムクロマトグラフィーを組み合わせて精製した。またF3'5'H(フラボノイド-3',5'-ヒドロキシラーゼ)の遺伝子で組換えられた紫のスプレー型のカーネーション品種'ムーンダスト'についでもこれらの成分について精製を行った。次年度においては、これらの成分についてMSによる分子量の測定とNMRによる構造の決定を行った。これらの成分に標準として、他の4品種の遺伝子組換えカーネーションについて、花、葉、包、萼、茎等の各器官毎に成分の分布調査を行った。さらに、遺伝子組換えカーネーションの花粉を採取して、花粉の発芽や稔性を調査した。フラボノイドの酵素活性については、活性リンゴ酸を合成して有機酸供与体として用い、アシル化酵素活性を調査した。また、UDPグルコースを糖供与体として用い、配糖体化酵素活性も調査した。
これらの研究の結果、以下のような項目が明らかとなった。花粉の特性や酵索活性には顕著な結果が得られなかった。1)全ての遺伝子組換えカーネーションには、導入したF3'5'Hの発現により、青色色素(Cyclimalyldelphinidin3G5G)が含まれていた。しかし、フラボノールやフラボンの3'5'ヒドロキシ型のフラボノイドは認められなかった。2)フラボノールは、主要なケンフェロール型の種類の配糖体(3RGG、3GG、3RG及び3RGMG)と微量なクエルセチン型2種類が認められた。また、これらの他に青色を帯びた1品種には、主要なアピゲニン-C-グルシドが認められた。5)花以外の全ての各器官には、主要フラボノールとしてケンフェロール型の配糖体(3RGG)が認められた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yoshida, H., Y., Itoh, Y., Ozeki, T., Iwashina, M., Yamaguchi: "Variation in chalcononarigenin 2'-O-glecoside content in the petals of carnations (Dianthus caryophyllus) bearing yellow flowers"Euphytica. 99. 175-186 (2004)

  • [文献書誌] Suzuki, H., S., Sawada, K., Sakakibara, T., Nakayama, M., Yamaguchi: "Identification of a cDNA encoding malony-coenzyme A : anthocyanidin 3-O-glucoside 6"-O-malonyltraqnsferase from cineraria (Senecio cruentus)"Plant Biotechnology. 135. 247-253 (2004)

  • [文献書誌] 吉田洋之, 鈴木浩二, 長江嗣朗, 山口雅篤: "Dianthus属の花色発現機構に関する研究(第1報)脱アシル化アントシアニンによる花色変異"園芸学会雑誌. 72(1). 130 (2003)

  • [文献書誌] 吉田洋之, 伊藤佳央, 小関良宏, 山口雅篤: "Dianthus属の黄色花に関する研究(第5報)ダイアンサス黄色花における黄色形質の発現機構"園芸学会雑誌. 72(1). 297 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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