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2004 年度 実績報告書

土着の微生物群多様性を利用する土壌病害防除システムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 14560037
研究機関千葉大学

研究代表者

宍戸 雅宏  千葉大学, 園芸学部, 助教授 (80302537)

研究分担者 坂本 一憲  千葉大学, 園芸学部, 助教授 (10225807)
キーワード土着微生物群 / 微生物多様性 / 土壌病害防除 / AM菌根菌 / エンバク野生種 / 土壌還元消毒法 / DNA多型 / リン脂質脂肪酸
研究概要

植物病害防除において,自然界に存在し,かつ安全性の高い微生物を利用する生物的防除法に対する期待が高いが,その効果面において生物的防除法は不安定性という問題を抱えている。そこで,土着の微生物群多様性を利用し,安全で,かつ安定性の高い土壌病害防除システムの開発研究のための実験を行った。具体的な結果および成果は,以下の通り。
1.植物土壌病害発生と土着微生物群の多様性(担当:宍戸)
ポット試験で有効であったトマト半身萎凋病に対する緑肥エンバク野生種の前作すき込みと,そのときに変化する土壌微生物群多様性を,圃場レベルでDNA多型(PCR-DGGE分析),リン脂質脂肪酸(PFLA),基質資化性(CLPP)から解析した(2回目)。また,小麦フスマ施用と潅水処理(土壌還元消毒法)によって変化するトマト萎凋病菌および青枯病菌の菌密度と,これらの病原菌数が抑制されている場合に増加する土着の嫌気性微生物種をDGGEバンドのクローニングから同定し,さらに,このときに発生する有機酸の種類を特定した。
2.植物土壌病害発生と作物根に共生する土着AM菌群の多様性(担当:坂本)
AM菌は,リンなどの無機養分を供給することで植物の生育を促進する他,様々な環境ストレスから植物を保護する機能を有している。土着のAM菌群の多様性と土壌病害抑制機能の関係を明らかにするために,作物根に共生している土着AM菌の多様性を全脂肪酸組成によって明らかした。具体的には,MIDIシステムを用いて健全および半身萎凋病に罹病したナス根から16:1ω5等のAM菌由来と考えられる脂肪酸組成を検出・比較した。その結果,健全株と罹病株の土着AM菌多様性は明らかに異なっていた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] エンバク野生種の栽培・すき込みが土着微生物相とトマト土壌病害発生に及ぼす影響2005

    • 著者名/発表者名
      小長井健, 坂本一憲, 宇佐美俊行, 雨宮良幹, 宍戸雅宏
    • 雑誌名

      日本植物病理学会報 (受理)

  • [雑誌論文] 土壌の還元化がトマト萎凋病菌の生存に及ぼす影響2005

    • 著者名/発表者名
      門馬法明, 宇佐見俊行, 雨宮良幹, 宍戸雅宏
    • 雑誌名

      土と微生物 (受理)

  • [雑誌論文] MIDIシステムを用いた脂肪酸組成分析による作物根に定着したアーバスキュラー菌根菌の検出2005

    • 著者名/発表者名
      坂本一憲, 宍戸雅宏, 津久井真紀, 岩本育子
    • 雑誌名

      日本土壌肥料学会誌 (受理)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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