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2005 年度 実績報告書

新規な害虫制御剤としての植物起源の産卵阻害物貭の探索

研究課題

研究課題/領域番号 14560039
研究機関広島大学

研究代表者

本田 計一  広島大学, 総合科学部, 教授 (00238809)

研究分担者 大村 尚  広島大学, 総合科学部, 助手 (60335635)
キーワードゲッキツ / アワダン / キハダ / トリゴネリン / シロオビアゲハ / オンシツコナジラミ / 産卵阻害物質 / 寄主選択
研究概要

1.アワダンに含まれる阻害活性成分
(1)シロオビアゲハの産卵におよぼす影響
昨年の研究で、本植物のメタノール抽出液から調製したイソブタノール画分および水溶性画分には産卵阻害作用が認められたので、それらの画分をさらに液性の違いやカラムクロマトグラフィーなどで分画して、得られた画分について生物試験を行った。イソブタノール画分については炭酸アルカリ水可溶分と不溶分に分けて分画を進めたところ、産卵阻害活性成分は高極性の水溶性物質であると考えられた。一方、強い阻害活性の認められた水溶性画分についてはCHP-20Pによるカラム分画を行ったところ、75%aq.MeOH溶出分には弱い阻害作用が認められたものの、他の画分には活性は認められず、恐らく分画処理の途中で失活したものと推察された。
(2)シロオビアゲハ幼虫に対する摂食阻害および殺虫活性
昨年強い殺虫作用が見られた、メタノール抽出液のクロロホルム画分のカラムクロマトによるクロロホルム溶出画分を分取TLCによりさらに6つの画分に分画して摂食阻害作用を調べた所、中極性の画分に阻害作用が見られ、この画分は200ppmの濃度で60%弱の摂食阻害活性を示した。しかしながらこの画分および他の画分に顕著な殺虫活性は認められず、殺虫成分の大半は途中で失活したものと考えられた。
2.各種ミカン科植物分画物および関連物質のオンシツコナジラミの繁殖におよぼす影響
葉に直接塗布する方法で昨年行ったゲッキツ、アワダン、キハダの各水溶性画分、およびトリゴネリン、カフェイン(いずれも塩酵塩)について、0.1〜1%に調製した各試料の水溶液200mlをポット植栽の2年生ヒラミレモンの土に1週間に1回散水する方法で、オンシツコナジラミが多数発生している温室内に約2週間設置して、定着するオンシツコナジラミの幼虫(蛹を含む)の数を3日毎に調べた。その結果、殆どの試料には明瞭な阻害効果は認められなかったが、トリゴネリンは0.1%の濃度である程度の抑制作用を示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Differential utilization of pyrrolizidine alkaloids by males of a danaid butterfly, Parantica sita, for the production of danaidone in the alar scent organ.2005

    • 著者名/発表者名
      Keiichi Honda
    • 雑誌名

      Journal of Chemical Ecology 31・4

      ページ: 959-964

  • [雑誌論文] チョウの産卵行動を制御する植物成分2005

    • 著者名/発表者名
      中山忠宣
    • 雑誌名

      化学と生物 43・4

      ページ: 213-216

  • [図書] チョウの生物学2005

    • 著者名/発表者名
      本田計一
    • 総ページ数
      626
    • 出版者
      東京大学出版会
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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