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2003 年度 実績報告書

病原性細菌の毒素産生に関与する低分子RNAの構造・機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 14560057
研究機関筑波大学

研究代表者

中村 幸治  筑波大学, 生物科学系, 助教授 (40212097)

キーワード病原細菌 / ウェルシュ菌 / VirR / VirS / 2成分制御系 / 毒素産生 / 非翻訳型RNA / VR-RNA / リボスイッチ
研究概要

グラム陽性嫌気性の病原細菌であるウェルシュ菌は腸内細菌の一種であり、これまでの報告から、その毒素遺伝子群の多くの発現制御にVirR-VirS二成分調節系の下流に存在する非翻訳型RNA (VirR Regulated RNA, VR-RNA)が転写制御因子として関わっていることがわかっている。遺伝子の転写制御レベルで働くとされる非翻訳型RNAはウェルシュ菌のVR-RNA以外にも、黄色ブドウ球菌や肺炎双球菌において発見されており、VR-RNAによる発現制御機構を明らかにすることは、これらの非翻訳型RNAの働きを研究していく上で非常に意味があると考えられる。
本研究では、VR-RNAによる遺伝子の発現制御機構を明らかにすることを最終的な目的とし、VR-RNA結合タンパク質の探索、及びVR-RNA制御下にあるタンパク質の網羅的探索を行った。
ウェルシュ菌野生株(strain13)にクロラムフェニコール耐性のpJIR418プラスミドを導入した株をクロラムフェニコール存在下において37℃で培養し、細胞抽出液を調製した。細胞抽出液を硫安分画により3段階のフラクションに分け、VR-RNA(Fig1)をプローブとしてゲルシフトアッセイによる結合タンパク質の探索を行った。ゲルシフトアッセイをおこなった結果、硫安により分画したいくつかの画分で、シフトバンドが得られ、現在精製を行っている。
ウェルシュ菌野生株(strain13)とVR-RNA遺伝子破壊株(TS140)にクロラムフェニコール耐性のpJIR418プラスミドを導入した株を、各々結合タンパク質探索の場合と同様の条件で細胞抽出液を調製した。次に、両者の細胞抽出液をAmersham bioscience社2D fraction kitにより6段階に分画し、それぞれのフラクションに対して二次元電気泳動を行った。さらに、発現に差異のあったスポットについてN末端解析によるタンパク質の同定を行い、同定を行った。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ando, Y., Nakamura, K.他: "Expression of a small RNA, BS203 RNA, from the yocI-yocJ intergenic region of Bacillus subtilis genome"FEMS Microbiology Letter. 207・1. 20-33 (2002)

  • [文献書誌] Suzuma, S., Nakamura, K.他: "Identification and characterization of novel small RNA in the aspS-yrvM intergenic region of the Bacillus subtilis genome"Microbiology. 148・8. 2591-2598 (2002)

  • [文献書誌] Sakamoto, T., Nakamura, K.他: "Solution structure of a SRP19 binding domain in human SRP RNA"J.Biochem.(Tokyo). 132・2. 177-182 (2002)

  • [文献書誌] Kumano, M., Nakamura, K.他: "Lincomycin resistance mutations in the two regions immediately downstream of the -10 region of 1mr promoter cause overexpression of a putative multidrug efflux pump in Bacillus subtilis mutants"Antimicrob.Agents Chemother.. 47・1. 432-435 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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