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2003 年度 実績報告書

AGEの蓄積における酵素的作用の解析とそのフラボノイドによる調節

研究課題

研究課題/領域番号 14560090
研究機関岩手大学

研究代表者

長澤 孝志  岩手大学, 農学部, 助教授 (80189117)

研究分担者 伊藤 芳明  岩手大学, 農学部, 助手 (50312517)
キーワードグリケーション / AGE / グリオキザラーゼ / α-ジカルボニル化合物 / プロテアソーム / フラボノイド
研究概要

非酵素的糖化反応(グリケーション)は、タンパク質のアミノ基と還元糖のカルボニル基の間で起こる反応で、糖尿病による高血糖や老化により顕著に進行し、細胞の機能を損ない多くの合併症の原因となる。最近、酵素的に生成するグルコースの代謝中間体であり、きわめて反応性に富むジカルボニル化合物の役割が注目されている。ジカルボニル化合物の生成に関与するアルドース還元酵素は昨度検討を行い、糖尿病で増加した活性をフラボノイドが阻害することを明らかにした。本年度の研究では、分解に関わるグリオキザラーゼ活性の変化を解析した。グリオキザラーゼIはin vitroでフラボノイドにより活性化された。これは、この酵素が還元型グルタチオン依存性であるため、フラボノイドの抗酸化性によるもと考えられた。ストレプトゾトシンで誘発した糖尿病ラット肝臓のグリオキザラーゼ活性は健常ラットにそれに比べ半分程度に低下した。その結果、3-デオキシグルコソン濃度が増加した。グリケーション後期段階生成物(AGE)の生成を阻害するルチンなどのフラボノイドはグリオキザラーゼ活性に影響を与えなかった。非酵素的に修飾された細胞内タンパク質は、ATP-ユビキチン依存性のプロテアソームにより分解されやすくなると考えられている。プロテアソームをフレクトースを用いてグリケーションさせたが、高濃度のフルクトースでも活性は維持されており、グリケーションに抵抗性があった。このとき、フラボノイドはプロテアソーム活性に影響を与えなかった。したがって、プロテアソームはAGEの蓄積を抑制、すなわち除去する役割があるが、フラボノイドは除去に影響は与えないと考えられた。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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