研究課題
植物生産情報の活用と、高度植物生産システム構築とを促進するため、一作の植物生産情報を統合化するBIX-pp(Bio-Information Exchange for Plant Production)を提案した。BIX-pp用に開発した3種のアプリケーションプログラムを使って、その有用性を評価した。統合した植物生産情報を複合して表示するプログラムであるBixCompositeは、BIX-ppファイルからの入力だけで、各種情報を統合して、過去の生産を臨場感高く、しかも、自在にコンピュータで再現できた。生産量変動の解析と生産量予測モデルの構築を行うBIX-pp版探索ツールでは、各種データをつき合わせ、形式を統一して入力する、従来の前処理の労力が、BIX-ppを用いることによって軽減した。BIX-ppの使用により、たった一つのファイルだけで、その植物生産に関する全情報を統合し、さらに、情報の構造や意味付けの定義もアプリケーションプログラムに入力できるので、これまであまり活用されていなかった植物生産情報の利用促進が期待できる。さらに、植物生産に関連する時系列の情報記録形式として良く利用されるCSV形式とBIX-pp形式とで相方向に変換するプログラムであるRecordConverterを利用することによって、過去にCSV形式で記録された植物生産情報をBIX-ppファイルに変換できるようになり、BIX-ppへの移行が容易になった。また、近年話題になっている食品のトレーザビリティ確保においても、生産履歴情報源としてBIX-ppを利用するために、セキュリティ機能を強化した。研究で得られた成果は、http://w3.fb.u-tokai.ac.jp/bix-pp/index.htmで公開した。
すべて 2004
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Proc.of International Workshop on Environmental Control and Structural Design for Protected Cultivation
ページ: 93-100