研究課題/領域番号 |
14560230
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
橋爪 力 岩手大学, 農学部, 教授 (60124533)
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研究分担者 |
粕谷 悦子 独立行政法人・農業生物資源研究所, 主任研究官
佐野 宏明 岩手大学, 農学部, 教授 (20196306)
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キーワード | グレリン / GH / 成長ホルモン / ウシ / ブタ / ヤギ |
研究概要 |
本年度は本研究課題実施の最終年度であったため、今まで不十分であった箇所のデータ補足を主に行い、3年間における研究成果のとりまとめが行えるよう努力した。 インビトロの実験では、グレリンとGHRHのGH放出活性差、グレリンとGHRHによるGH放出の相互作用やソマトスタチンによる抑制作用をさらに検討した。この実験は、主としてブタの下垂体前葉細胞を用いた追加実験であったが、グレリンとGHRHによるGH放出の相加効果はウシに比べブタはより顕著なことが分かり、単胃動物と反芻動物では反応性が異なることが示唆された。またグレリンとGHRH作用時の細胞内での遺伝子発現をGHのmRNA測定により、明らかにしようとしたが、技術的な問題点から的確な結果は得られなかった。しかしこの実験から、GHのmRNAを測定する場合はインキュベーションの極初期に試料を採取することの必要性が示唆された。インビボの実験では、ヤギを用いたグレリンとGHRHの同時投与実験の例数を増やすと共に、ウシの視床下部内へのグレリン投与実験の例数を増やし、両ペプチドによるGH放出の相互作用やグレリンの視床下部を介した作用の最終結果を得た。この実験からは、インビボにおいてもグレリンは反芻家畜のGHを分泌させることが明らかになった。グレリンの摂食促進作用をグレリン受容体の合成リガンドであるGHRP-2を用いて検討した結果、GHRP-2の経日的な投与は、ヤギの摂食量を増加させることが示唆された。
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