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2003 年度 実績報告書

減数分裂期に卵母細胞特異的に発現を開始する新規遺伝子c-1の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 14560234
研究機関京都大学

研究代表者

南 直治郎  京都大学, 農学研究科, 助手 (30212236)

キーワードOogenesin / 卵子特的遺伝子 / ロイシンジッパー / 核移行 / 胚性ゲノムの活性化 / 母性効果遺伝子
研究概要

本研究では昨年度に引き続き、胎仔齢の15.5日からマウス卵母細胞で特異的に発現が始まる新規遺伝子Oogenesinについて解析を行った。その結果、この遺伝子は全長1378の転写産物であり、326個のアミノ酸からなる分子量37kDaのタンパク質をコードしていることが明らかになった。この遺伝子は卵巣内のすべての時期(原始卵胞-胞状卵胞)の卵胞内卵母細胞で特異的に発現していることが明らかとなった。この遺伝子がコードするタンパク質のアミノ酸配列を解析した結果、アミノ酸131-152の部位にロイシンジッパー構造、131-254の部位にロイシンリッチドメインを持つことが判明した。これらの構造的特徴から、このタンパク質が他のタンパク質と結合して転写因子として作用する可能性が示唆された。また、このタンパク質は1細胞期の後期から2細胞期にかけて核内に移行することが明らかとなった。この時期はマウス初期胚における胚性ゲノムの活性化時期とも一致することから、予測された転写因子としての機能をもつ可能性がさらに強まり、初期胚の遺伝子発現やそれに伴う発生に何らかの役割を果たしていることが示唆された。この遺伝子は、現在までに報告されているいくつかの母性効果遺伝子と非常によく似た発現パターンを示していることも明らかとなっており、卵子形成や卵胞形成に関予している可能性も否定できない。現在、ノックアウトマウス作出のためのターゲッティングベクターの作製を完了し、ノックアウトマウスの作出に着手している。また、他のタンパク質との相互作用を調べる目的で行ったYeast-Two Hybrid実験によって、相互作用が予測されるいくつかの候補遺伝子が得られてきていることから、これらの遺伝子を同定することによって、卵子形成、卵胞形成あるいは初期胚における転写調節や胚ゲノムの活性化について分子レベルで解明できると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] N.Minami: "Oogenesin is a novel mouse protein expressed in oocytes and early cleavage stage embryos"Biology of Reproduction. 69. 1736-1742 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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