研究課題/領域番号 |
14560244
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
菅原 邦生 宇都宮大学, 農学部, 教授 (50091947)
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研究分担者 |
杉田 昭栄 宇都宮大学, 農学部, 教授 (50154472)
田中 秀幸 宇都宮大学, 農学部, 教授 (70091949)
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キーワード | リジン / 飼料摂取量 / 嗅覚 / 血漿アミノ酸濃度 |
研究概要 |
今年度は、初期摂食応答を引き起こす情報として嗅覚について嗅球除去ヒナ(23日齢)を用いてを調べた。偽手術、嗅球除去、無処理の3処理区を設け、結晶アミノ酸混合物を窒素源とする精製飼料を不断給与した。各処理ヒナに対照群またはリジン欠乏飼料群を設け、点灯後から1時間毎に8時間の摂食量(g/体重100g/時間)を記録した。8時間後に脳を観察し、嗅球除去ヒナに嗅球が残存していないことを確認した。摂食量を嗅球の有無、リジン含量、時間を要因とする3元配置法で分散分析した。2種類の飼料の摂取量は無処理または偽手術区間に差があったが、嗅球除去区では差は見られなかった。リジン欠乏飼料群の嗅球除去区の摂食量は偽手術区より多く、無処理区とほぼ同じであった。これらの結果から、嗅覚情報がリジン欠乏に対する初期摂食応答に関与していることが推察された。 血漿アミノ酸の変動も調査した。23日齢ヒナに対照またはリジン欠乏飼料を不断給与し、1時間毎に4時間まで心臓から採血した。血漿を分離し、除タンパク後アミノ酸分析器で血漿遊離アミノ酸濃度を定量した。血漿遊離リジン濃度は飼料給与開始後1時間で、リジン欠乏区は対照区の約1/3に減少し、2、4時間後では更に減少した。リジン以外のアミノ酸濃度にはリジン欠乏の影響は見られなかった。この間、飼料摂取量はリジン欠乏による影響を受けなかった。ただし、別の実験で6時間目までの飼料摂取量を調べたところ、5、6時間日でリジン欠乏群で1/2に減少した。これらの結果はリジン欠乏飼料給与時にみられる飼料摂取量の減少は血書ウリジンのウドの減少の後に起こることを示唆した。
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