研究課題/領域番号 |
14560249
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
岩田 祐之 山口大学, 農学部, 教授 (40193750)
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研究分担者 |
奥田 優 山口大学, 農学部, 助手 (10325243)
加藤 大智 山口大学, 農学部, 助教授 (00346579)
木曽 康郎 山口大学, 農学部, 教授 (10142374)
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キーワード | 着床誘導 / マイクロアレイ / 食資源動物の増産 / 遺伝子治療 / レンチウイルスベクター / siRNA法 / 組織特異的ノックアウト |
研究概要 |
現在、日本各地においてクローン牛の誕生が次々に報告されているが、胚移植による受精卵着床時の流産率は95%を越え、改善の見通しは立っていない。着床期における流産率の高さはクローン動物で際立っているが、農家レベルで行われている胚移植においても流産率は50%を越え、平成16年までにこの流産率を全国平均50%以下に抑えることが、国家戦略ともなっている。この流産の中では着床期流産が最も多いことが明らかとなっているが、受精卵の着床を制御する分子機構が明らかでないことが最も大きな原因となって、畜産の現場では抜本的な対策が取れないという現状にある。従って、世界レベルでの食資源動物の増産体制を目指す上で、着床現象の機構を明らかにすることは、妊娠制御機構の研究の中でも最優先事項である。そこで本研究では、実験動物(マウス)を材料として受精卵の着床誘導機構の解析を行った。 マウスの着床に不可欠な分子は、現在までに一つしか発見されていない。白血病抑制因子(LIF)である。本年度は、LIF KOマウス、および遅延着床マウスを用いて、マイクロアレイ法により着床誘導の分子機構の解析を行った。今回用いたマイクロアレイはAffymetrix社のMG_U74Av2アレイであり、12,489の遺伝子の解析が可能であった。マウスの胚盤胞が子宮上皮に接着するのは妊娠4日(膣栓確認日0日)であるが、この時期に正常マウスと比較してLIF KOマウスおよび着床遅延マウスで有意に発現が抑制されている遺伝子約50個を本実験で検出した。この時点で、本申請の平成14年度分の目的は達成された。さらに進んで現在は、最新の遺伝子治療技術を応用して、「着床誘導の応用」(平成15年度予定)の予備実験を行っている。具体的には、感染に細胞分裂を必要としないレンチウイルスベクターと、最近有用性が注目されているsiRNA法を組み合わせた、新しい組織特異的ノックアウト(ノックダウン法)を開発中である。
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