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2004 年度 実績報告書

生物系廃棄物を原材料とするバクテリアセルロース合成とその循環型社会創成への利用

研究課題

研究課題/領域番号 14560280
研究機関東京農工大学

研究代表者

片山 葉子  国立大学法人東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (90165415)

キーワードバクテリアセルロース / 生物系廃棄物 / 資源合成 / 循環型社会 / 耐塩性細菌 / 細菌
研究概要

片山葉子
植物のセルロース繊維にはない特徴を有するバクテリアセルロースの利用を目的として、さらにその原材料として高い塩分含量の生物系廃棄物の有効利用をめざし、耐塩性セルロース合成細菌を探索してきた。その結果、1.5%NaClに対しても耐性を示すSinorhizobium sp.523株を得た。平成16年度の本研究課題においては、(1)523株の種レベルの同定、および(2)セルロース合成量の向上、を目的として研究を進めた。(1)16S rDNAのほぼ全長シークエンス、ならびに生理学的性質について詳細に調べ、種レベルの同定が可能なまでのデーターを得た。しかし、Sinorhizobium属の中で本菌株が該当すると考えられる菌種に分類学上の問題が存在することも明らかとなり、523株の種同定までには至らなかった。今後の研究の継続が必要と考えられる。(2)523株によって合成されたセルロースは紙質の向上に有効であることがこれまでの研究によって明らかとなっている。しかし、本菌株のセルロース合成量は酢酸菌に比べ低く、培養条件の検討が必要であった。Sinorhizobium属細菌は植物の根に根粒を形成することが知られ、その過程で菌体外のセルロース繊維の存在は有効であることが報告されている。そこで、培地成分、培養容器、培養時の担体等の条件をかえて‥菌叢の形成量を詳細に調べた。その結果、これまでの液体培養の条件に較べセルロース合成量を高めることが可能となる培養条件を決定した。
Sinorhizobium sp.523株は、酢酸菌と比べた場合にNaCl存在下のより過酷な条件でセルロースを合成できること、またその繊維が酢酸菌よりも微細であることなど、これまでに実用化されているものとは異なる特徴が明確となり、今後の応用が可能な素材であることが明らかとなった。これまでの研究で得られた成果を総括し、学術雑誌へ投稿する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 富士山で観測された大気中の硫化カルボニルの鉛直分布2005

    • 著者名/発表者名
      片山葉子
    • 雑誌名

      第15回大気化学シンポジウムプロシーディング 15(発表予定)

  • [雑誌論文] Identification of an oxidative stress-sensitive protein from Campylobacter jejuni, homologous to rubredoxin oxidoreductase/bubrerythrin.2004

    • 著者名/発表者名
      Yamasaki, M.
    • 雑誌名

      FEMS Microbiol.Lett. 235

      ページ: 57-63

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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