研究課題/領域番号 |
14560282
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
鮫島 一彦 高知大学, 農学部, 教授 (50038254)
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研究分担者 |
岩崎 貢三 高知大学, 農学部, 助教授 (40193718)
櫻井 孝志 高知大学, 農学部附属農場, 助教授 (70178614)
山本 武 高知大学, 農学部, 教授 (60036324)
伊藤 慶明 高知大学, 農学部, 教授 (20140337)
藤原 新二 高知大学, 農学部, 助教授 (50036753)
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キーワード | ケナフ / 繊維作物 / 品種同定 / 繊維長 / 排水処理 / 木炭 |
研究概要 |
ここで検討している、「繊維作物ケナフの多角的利用に関する基礎的研究」は、これまで樹木のみで達成しようとしてきた人類の植物繊維資源利用体系を繊維植物であるケナフの農地、林地での栽培と加工利用の問題点を含めて基礎的に検討しようとするものである。 平成14年度(2002年度)に行った研究実績をまとめると次ぎのようになる。 1)高知大学付属農場では家畜排せつ物を肥料としたケナフの栽培を行った。3品種による収量比較では高い収穫がいずれの品種でも得られた。2)高知大学付属演習林での優良大径木生産試験地でのケナフ栽培では、日光の照度と生育との密接な関係が認められたが、全般に生育が悪く、林地での栽培はさらに検討すべきであることが分かった。3)中国干拓地でのケナフ栽培については現地での調査を行ったが、生育は高知大学での生育と比較すると多少劣るようであった。4)ケナフ靭皮部の繊維束の層状分離法を開発し、各層の繊維長測定を行い学会発表を行った。5)ケナフを集落排水処理に利用した場合、ケナフが一旦木炭に吸着された金属を脱着する能力を持つことを基礎的に明らかにし学会発表を行った。6)ケナフ品種の遺伝子分析では、これまでの幼根を用いる方法から幼葉を用いる方法に改善できることを明らかにした。これによって、1個体からの遺伝子分析が可能となり、今後の品種同定、品種改良の基礎研究に資すると考えられた。7)ケナフに関する総説を2つの雑誌に掲載した。
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