研究概要 |
1.人体解剖学に必要な1,302枚のカラースライドは、人体の部位ごとに解剖学実習行程に沿って、正常構造と変異例、器官内区域や横断像、解剖手技を適宜織り交ぜて配置し、PCへの入力に備えた。 2.カラースライドは、1枚あたり500dpiの画素数(JPEG形式で2.5MBの記録容量)で入力した。1ファイルにスライド約40枚を収録し、全体ではCD7枚に35ファイル(頚部2、頭部5、体幹3、上肢4、胸部5、病理・胎児1、腹部6、下肢5、骨盤4)を入力し、その容量は3.4GBに達した。 3.CDから、A4判1ページに2枚のデジタル画像を配置し、表題を付記して、カラー写真集全2巻の雛形を作成した。写真集の第1巻は、頚部、頭部、体幹、上肢、胸部の各写真と目録(部位番号と表題)を収録して380頁に、第2巻は病理・胎児、腹部、下肢、骨盤の各写真と目録を収録して334頁に達した。 4.写真集2巻の展示とPCによるCD画像の供覧は、平成16年8月の第16回国際解剖学会(京都)で行い、その概要は11月の日本解剖学会関東支部第92回学術集会で口演した。10〜12月の新潟大学医学部の解剖学実習でも本書2巻を利用し、感想・改善点などを聴取した。 5.収録写真の解説に着手し、表題のほか、剖出部位や状況、解剖手法と解剖所見などを記述した。草稿は、写真947葉(頚部55、頭部200、体幹99、上肢149、胸部186、病理・胎児25、腹部233)で完成した。 6.カラースライド枠に必要事項(通し番号・部位・遺体番号・年齢・性別・左右)を記載し、これまでに撮影・収録した約5,000枚のカラースライドについては、その目録を完成させた。 7.今後は、本研究の成果を踏まえ、カラー写真集全3巻(写真集2巻と解説書1巻)の刊行を計画している。
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