研究概要 |
心臓は機能的に拍動を直接担う作業心筋と興奮を発生し、それを伝える特殊心筋(刺激伝導系)に区分される。さらに刺激伝導系は拍動のペースメーカーとなる洞房結節(キース・フラックの結節)、伝導遅延の役割をもつ房室結節(田原結節)、そして心房から心室に興奮を伝える房室束(ヒス束)-右脚と左脚(田原の脚)-終末分枝(プルキンエ線維)系からなる。本年度は次の内容に着手した。 1.刺激伝導系のプラスティネーション模型の作製 ウシ、ヒツジに加えて,本年度はクジラの心臓から刺激伝導系を剖出し,現在アルコール系列で脱水中である。 2.総括(学会発表と論文) 1)Experimental Biology(EB)2004(ワシントンDC,4月) アメリカEB学会の分科会の一つであるアメリカ解剖学会においてCardiac Conduction Mini-Meetingが開催された。そのシンポジストの一人に選ばれ7‘Structural Differences in the Cytoarchitecture and Intercalated Disks between the Working Myocardium and Conduction System'という題名で講演した。 上記題名で国際誌Anatomical Record 280A:940-951(2004)に掲載された。なお,私の論文の写真が雑誌の表紙に採用された。 2)3rd Aschoff-Tawara Symposium on Cardiac Conduction System (Bad Deynhousen, Germany,9月) ‘Cytoarchitecture of the Cardiac Conduction System, with Special Reference to Tawara's Sketches'という題名で講演した。 上記題名の論文が,雑誌Cardiavascular Engineering10:34-42(2005)に掲載された。
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