研究概要 |
本研究はExpression cloning法により、ゼブラフィッシュ胚の神経発生に影響を与える遺伝子をマウス、ES、ゼブラフィッシュより同定することを目的としている。 1.受精後6〜10時間のZebrafish胚と胎生6.5日のマウス胚からcDNAライブラリーを作成した。 2.ES細胞をLIF非存在下で培養して分化を開始させると4日目からHEN3β、Wnt3、brachyury、goosecoidの発現を認め、5日目からchordinの発現が増強することを確かめた。そこで3日目と4日目の細胞から得たRNAよりcDNAライブラリーを作成した。 3.各ライブラリーより200クローンずつのプールを作成後、各プールより合成したRNAをゼブラフイツシュ胚(1〜2細胞期)にマイクロインジェクションし、翌日、実体顕微鏡による観察にて形態を分類した。すでにゼブラフィッシュ2x10^5クローン、マウス1x10^5クローン、ES細胞1x10^5クローンの一次スクリーニングを終了し、形態変化の強いプールを選択した。 4.既知の遺伝子を含むプールを除外するため遺伝子特異的プライマーにてPCRを行い、これまでにゼブラフィッシュのライブラリーからfgf8,squint, cyclops, chordin, β-catenin, antivin, lefty2,GBP, wnt8,vent, bmp7,bmp2bを確認した。 5.既知の遺伝子が確認されなかったプールを再インジェクションした後whole-mount in situ hybridization法を用いて神経マーカー(kheper, six3, eng3, krox20, delta-b)の発現パターンを比較検討し、クローンの選別を行っている。
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