研究課題/領域番号 |
14570072
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
堀 清記 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80068452)
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研究分担者 |
佐々木 貞雄 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (20104276)
堀 和子 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (30068514)
辻田 純三 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (30104235)
中垣 育子 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90084904)
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キーワード | Zucker fatty rat / OLTEF / exercise / food intake / energy metabolism / BAT / UCPs / GLUTs |
研究概要 |
9週間10℃で寒冷暴露を行い2週間25℃で脱順化したZucker fatty ratとlean ratの摂餌量と体重増加を比較した。Fatty ratの摂餌量の増加は少なく、脱順化すると減少し、体重増加の抑制はleanより強く現れた。寒冷順化群の代謝量は温暖順化群より高く、非ふるえ熱産生の増加が認められた。Fatty ratの代謝量は著しく高く非ふるえ熱産生の増加が認められ、また脱順化後も維持され、エネルギーバランスに好影響を与えていた。血中TGは減少するが、fatty ratの減少が著しく、脱順化後も低値を維持した。Fatty ratのFFAは寒冷順化で高値を示し、脱順化後も維持し脂肪分解が亢進していた。Fatty ratは脂肪肝を示し、組織像では多くの脂肪滴が観察されるが、寒冷順化により正常に近づいた。Fatty, lean ratのいずれもUCP1とGLUT4は寒冷順化で減少するが、Fatty ratではLepRに欠陥がありリガンドは効果を発揮できない為、代謝に違いがあると推察された。Fatty ratの肝臓はタンパク質の発現量が変化しているものが多く、寒冷順化では特異的に変化するタンパク質の存在が認められた。Fatty ratでは寒冷順化によりheat shock 70kD、glutamate dehydrogenase、heat shock 60kDa protein 1(chaperonin)、H^+-transporting two-sector ATPase、mitochondrial aldehyde dehydrogenase、put beta-actin、gamma-actin、arginosuccinate synthetase1、arginase 1の変化がみられ、fatty ratはleanと比較し、albumin、dnaK-type morecular chaperone grp 75 precursor、glutamate dehydrogenase、heat shock 60kDa protein 1(chaperonin)、H^+-transporting two-sector ATPase、Alpha enolase (2-phospho-D-glycerate hydro-lyase)、arginosuccinate synthetase 1、arginase 1、fructose-biphosphatase、subunit d of mitochondrial H-ATP synthaseの増加が判明し、肥満ラットでの糖質異化亢進が観察された。
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