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2002 年度 実績報告書

ノックアウトマウスを用いたATF-2遺伝子ファミリーの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 14570114
研究機関特殊法人理化学研究所

研究代表者

前川 利男  理化学研究所, 分子遺伝学研究室, 副主任研究員 (90201764)

キーワードATF-2 / 乳癌 / GADD45α / 低酸素 / アニソマイシン / ノックアウトマウス
研究概要

CREに結合する転写調節因子ATF-2ファミリーはストレスに応答するJNKやp38キナーゼで直接リン酸化され活性化される。これまでATF-2ファミリーメンバーのin vivoでの生理的な役割を理解するために、それぞれの欠損マゥスを作製してきた。ATF-2ホモ欠損マウスは胎便吸引症候群を引き起こす事は既に報告した。今回、ヘテロ欠損マウスで乳癌の発症が見られ、その発症メカニズムを詳細に解析した。
1、ATF-2ヘテロ欠損マウスは生後1年以上経過すると高頻度で乳癌を発症した。この癌は主にスキルス硬癌と扁平上皮癌と診断され、一部は肺への転位も認められた。
2、乳癌発症のメカニズムを探るため、初代培養細胞に活性型RASを発現させてヌードマウスに移植すると、ヘテロとホモの場合は100%腫瘍を形成したが野生型では全く形成されなかった。
3、DNAチップを用いでターゲット遺伝子を検索した結果、GADD45α遺伝子を見出した。
4、この遺伝子の低酸素やアニソマイシン等のストレスによる発現誘導はATF-2欠損細胞で著しく低下しており、癌病変部においても発現が著しく低下していた。
5、GADD45α遺伝子の発現調節メカニズムを詳細に解析した結果、ATF-2がBRCA1やOcNF-1と複合体を形成してGADD45α遺伝子の発現を制御している事が明らかになった。
6、マウスで見られたタイプのヒトの乳癌においてもATF-2遺伝子の発現が低下していることが明らかになり、この遺伝子の関与が示唆される。
この結果は現在投稿中です。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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