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2004 年度 実績報告書

胃癌にける染色体11p15領域の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14570135
研究機関東京大学

研究代表者

宇於崎 宏  東京大学, 医学部附属病院, 助手 (10296246)

研究分担者 深山 正久  東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70281293)
柴原 純二  東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60334380)
キーワード胃癌 / 11p15 / MUC / EBV / 胎児胃
研究概要

昨年度までに11p15に位置するMUC遺伝子群(MUC2,MUC5AC,MUC6)の発現を胃癌手術検体、胎児胃、肥厚性胃炎の症例で検討した。
今年度はMUC2,MUC5ACの上流域について免疫細胞化学的および、メチル化シトシン特異的制限酵素(HPaII)で切断後のPCRにて検討した。6種の胃癌細胞株(MKN-1,MKN-7,MKN-74,TMK1,AGS,NU-GC-3)および、それらにEBVを持続感染させた細胞株について検討した。また実際の手術検体でもMUC2,MUC5ACの上流域のメチル化状態を決定し、昨年度までに免疫組織化学的に得られていた発現と比較した。
その結果、胃癌細胞株ではMUC2はTMK1で陽性であったが、EBV感染後のTMK1では陰性とEBV感染による違いが得られた。制限酵素処理後のPCRによる検索ではNU-GC-3のみ非メチル化状態で、他はメチル化状態であった。
MUC5ACについてはTMK1,MKN1,NUGC3は非メチル化状態でEBV感染後にはいずれもメチル化状態となり、メチル化の亢進を認めた。しかし、免疫細胞化学的な発現ではTME1のみが陽性で、いずれもEBV感染による違いは認めなかった。
手術症例ではEBV関連胃癌3例を含む22症例を検討し、MUC2は免疫組織化学的に8例で陽性であり、DNAは全例でメチル化状態であった。MUC5ACのメチル化状態は13例で検索しえたが、全例メチル化状態であった。免疫組織化学的には11例で陽性であった。
培養細胞ではEBV感染によるDNAメチル化の亢進を一部で認め、我々が既に報告しているEBV関連胃癌での高メチル化状態を示唆する変化であった。しかし、蛋白発現には影響を見いだせず、他のプロモータ部位のDNAメチル化、あるいはメチル化以外の因子がEBV関連胃癌のMUC2,MUC5AC低発現に効いている可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Epstein-Barr virus関連早期胃癌と周囲粘膜におけるDNAメチル化異常2004

    • 著者名/発表者名
      牛久哲男, 鄭子文, 宇於崎宏, 深山正久
    • 雑誌名

      日本病理学会会誌 93・1

      ページ: 306

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] EBV感染胃癌細胞株のinterleukin 1β発現と増殖刺激の検討2004

    • 著者名/発表者名
      宇於崎宏, 井上揚子, 鄭子文, 須藤誠, 牛久哲男, 深山正久
    • 雑誌名

      日本病理学会会誌 93・1

      ページ: 301

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] H.pylori発癌のエビデンス「27.EBウイルスと発癌の病理」2004

    • 著者名/発表者名
      宇於崎宏, 牛久哲男, 深山正久
    • 総ページ数
      244(208-213)
    • 出版者
      医学書院、東京

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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