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2002 年度 実績報告書

大腸がん初期浸潤部における粘膜筋板の役割:免疫組織化学的,分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14570158
研究機関埼玉医科大学

研究代表者

三橋 智子  埼玉医科大学, 医学部, 講師 (60348208)

研究分担者 清水 道生  埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60226256)
キーワード大腸癌 / 粘膜筋板 / 間質細胞 / 細胞骨格タンパク / 増殖因子・レセプター / 細胞外基質 / 病理組織学
研究概要

粘膜下組織に浸潤のみられる大腸腺癌症例について,浸潤部の間質に認められる好酸性紡錘形細胞束と粘膜筋板との関係,および平滑筋マーカーによる好酸性紡錘形細胞束の形質に関して組織学的,免疫組織化学的にconfirmatoryな検討を行った.組織標本上において好酸性紡錘形細胞束と粘膜筋板とが連続的な移行を呈するところが認められた.また,粘膜筋板から連続的な移行を呈するところを含めて,好酸性紡錘形細胞束はα smooth muscle actinの染色性が比較的保たれているのに対し,desminおよびhigh molecular weight caldesmoneの染色性の減弱・消失が認められた.粘膜筋板の平滑筋細胞が一部の平滑筋形質を失い,好酸性紡錘形細胞へ変化すること(myofibroblastic cellへの変化)が改めて示唆された.好酸性紡錘形細胞束の領域には免疫組織化学的にtype I procollagen陽性の細胞が確認されるところがみられ,それらの細胞の一部が細胞外基質を産生して浸潤部間質の形成に関与していることが示唆されたが,type I procollagenの産生はin situ hybridization法によるmRNAレベルの検索でも一部の症例で確認された.間質細胞にparacrineあるいはautocrine的に働いて間質の形成・変に関与すると考えられた因子のうち,TGFβおよびTGFβレセプターについて,好酸性紡錘形細胞束の領域におけるそれらの発現を免疫組織化学染色により試験的に検討した.TGFβに関しては好酸性紡錘形細胞束の一部の細胞に陽性のようであるが,これらに関してはさらに検討を行う予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ban S, Mitsuki N, Mitsuhashi T, Shimizu Y, Hirose T, Shimizu M: "Serrated adenomas and villous tumors of the colorectum : their common phenotypic features.."Mod Pathol. 16. 113A (2003)

  • [文献書誌] Jin RS, Ban S, Mitsuhashi T, Ogawa F, Shimizu Y, Hirose T, Shimizu M: "The expression of trefoil peptide (TFF) and glandular atrophy in Helicobacter pylori associated gastritis"Mod Pathol. 16. 122A (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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