研究課題/領域番号 |
14570184
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
市原 正智 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00314013)
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研究分担者 |
村雲 芳樹 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (40324438)
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キーワード | RET / GDNF / kidney develoment / ureteric bud / BTB / POZ |
研究概要 |
Differential Display法をもちいてGDNF刺激によりRETチロシンキナーゼの下流で誘導される遺伝子の網羅的検索行い得られた14遺伝子の一つに、zinc fingerモチーフをC末端に多数有し、N末端にはBTB/POZドメインを含む遺伝子を認めた。抗体を作成し発現分布を検討した結果、この遺伝子は腎臓の発生過程でureteric budに特異的に発現され、さらにRETの発現部位と同一部位にRETの発現にやや遅れて発現されることが確認された。このことは生体内でも実際にGDNFにより誘導されていることが示唆された。さらに腎臓の臓器培養を試み、アンチセンスオリゴでこの遺伝子の発現を抑制した結果、GDNF-RETシグナルが必須であるとされる腎臓のureteric bud形成が著明に抑制されることを見いだした。我々はこの遺伝子をGDNFにより誘導され腎臓の発達に重要な役割を果たす遺伝子としてこの遺伝子をGFKと命名した。さらにGFKにGFP配列を付加しHEK293細胞に発現させると、核への局在が確認された。さらにGAL4-DNA結合配列をGFKに付加してGAL4-promoter-luciferaseに対する転写抑制活性を検討した結果、GFKはBTB/POZドメインを介して強い転写抑制に働くことが示された。現在GFKの機能解析をさらに進めるためにBTB/POZドメインと相互作用するタンパク質および、GFKのzinc fingerモチーフに結合するDNA配列などの同定を行っている。
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