• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

caspin/PEDF/EPC-1による血管新生抑制作用の分子機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14570205
研究機関愛知医科大学

研究代表者

佐賀 信介  愛知医科大学, 医学部, 教授 (40144141)

研究分担者 小崎 健一  愛知医科大学, 医学部, 助手 (50270715)
キーワードcaspin / PEDF / EPC-1 / 血管新生 / 細胞外マトリックス / 軟骨 / 骨
研究概要

caspin/PEDF/EPC-1による血管新生抑制作用の分子機序を解明すべく、今年度は免疫組織染色とin situハイブリダイゼーション法、ならびにin vitro実験モデルを用いて、軟骨分化におけるcaspinの分子動態の検討を行った。
胎発生期のマウス組織において、caspinは軟骨組織形成前の未分化間葉系細胞で特異的に発現し、軟骨が形成される部位のマトリツクスで局所的に蓄積される。その後、内軟骨骨化に伴って消失するものの、骨外縁に沿って再び強く発現し、同部マトリックスで局所的に集積する。また、マウス未分化培養細胞株ATDC5でのウエスタン法とRT-PCR法による解析では、insulin添加による軟骨分化誘導前には発現を認めないアグリカンやX型コラーゲン、ならびにVEGFの発現が分化誘導とともに増大する。しかし、肥大軟骨細胞への分化時期に相当する分化誘導7日目以降、これらの分子の発現増大とは対照的にcaspinの発現は急激に減弱した。これらの解析結果から、無血管組織である軟骨の組織形成過程や内軟骨骨化における血管侵入抵抗性から許容性へのスイッチングの分子機序には、生理的な血管新生促進因子と抑制因子の発現バランスによる巧妙な調節機序が存在し、caspinが同機序の重要な制御因子として関与していることが示唆された。
今後は、これまでの研究の継続を計りつつ、今年度の研究で完了し得なかったcaspin/PEDF/EPC-1による血管内皮細胞特異的アポトーシス誘導に関する分子機序の解析、ならびに未だ明らかにされていないcaspin受容体の単離・同定を目指した研究をも進める予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] He, Y., et al.: "Suppression of tumor lymphangiogenesis and lymph node metastasis by blocking vascular endothelial growth factor receptor 3 signaling"J. Natl. Cancer Inst.. 94. 819-825 (2002)

  • [文献書誌] Koshikawa, K., et al.: "Significant up-regulation of a novel gene, CLCP1, in a highly metastatic lung cancer subline as well as in lung cancers in vivo"Oncogene. 21. 2822-2828 (2002)

  • [文献書誌] Hide, T., et al.: "Significant growth inhibition of human lung cancer cells both in vitro and in vivo by the combined use of a selective cyclooxygenase 2 inhibitor, JTE-522, and conventional anticancer agents"Clin. Cancer Res.. 8. 2443-2447 (2002)

  • [文献書誌] Takahashi, T., et al.: "Increased expression of COX-2 in the development of human lung cancers"J. Environ. Pathol. Toxicol. Oncol.. 21. 177-181 (2002)

  • [文献書誌] Nakagawa, A., et al.: "Fatal cytotoxic T-cell proliferation in chronic active Epstein-Barr virus infection in childhood"Am. J. Clin. Pathol.. 117. 283-290 (2002)

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi