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2002 年度 実績報告書

マンソン住血吸虫症の肝肉芽腫形成部位に集積する好中球機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14570211
研究機関山形大学

研究代表者

渡邊 正  山形大学, 医学部, 助手 (60113990)

研究分担者 荒木 慶彦  山形大学, 医学部, 助教授 (70250933)
キーワードマンソン住血吸虫 / BALB / cマウス / 好中球 / 好中球枯渇 / 肝肉芽腫瘍手形成 / サイトカイン産生 / TNF-α
研究概要

マンソン住血吸虫(S.m.)感染における肝肉芽腫形成には、虫卵周囲部に最初に浸潤してくる好中球が重要な役割を担っていると考えられる。本年度はS.m.感受性BALB/cマウスを用いて、好中球枯渇による肝肉芽腫形成等への影響について検討を行った。
方法)1)60S.m.セルカリアをマウスに腹腔投与し、感染させた。2)マウス好中球を選択的に枯渇させる単クローン抗体(RB6:ラットIgG)をマウスに腹腔投与し、末梢血好中球を枯渇させた。正常ラットIgG抗体を腹腔投与したマウスをコントロール群とした。3)S.m.感染の24時間・12時間前にRB6抗体をマウスに腹腔投与し、好中球を枯渇させた。感染9週目に糞便中の虫卵数を集卵法により算出した。一部は感染8週目に肝臓の凍結およびホルマリン固定標本を作製し、免疫組織学的手法により、虫卵周囲部におけるTNF-α産生等をみた(実験1群)。4)S.m.感染7週目からRB6抗体を隔日に6回腹腔投与し、末梢血好中球を枯渇させた。最終抗体投与の24時間後に肝臓を採取し、凍結切片等を作製した。また感染9週目に糞便内虫卵数を、検便により算出した(実験2群)。
結果と考察)1)S.m.感染直前にRB6抗体を投与した好中球枯渇群と正常抗体を投与したコントロール群では、回収成虫数・虫卵産出数に有意差は認められなかった。また虫卵周囲部の浸潤細胞種やTNF-α産生について組織学的に検討したが、差異は認められなかった。回収成虫数も枯渇群とコントロール群とで差が認められなかった。これはセルカリアの感染経路に起因する可能性も考えられるので、マウスの尾から経皮感染させる実験系を計画している。2)感染7週目からRB6抗体を投与した実験群では、回収成虫数は枯渇群とコントロール群で差異は認められなかった。虫卵産出数は、後者でやや多い傾向が認められた。虫卵周囲部におけるTNF-α産生等については、現在、検討中である。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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