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2002 年度 実績報告書

新型ヒトマラリア原虫の遺伝子解析と人工培養の試み

研究課題

研究課題/領域番号 14570213
研究機関名古屋大学

研究代表者

川本 文彦  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40115556)

キーワード新型ヒトマラリア原虫 / 新型四日熱マラリア原虫 / Plasmodium minuta様原虫 / 遺伝子解析 / チトクロームb / システインプロテアーゼ / 人工培養 / 繁殖周期
研究概要

新型ヒトマラリア原虫の内、ミャンマーおよびインドネシアのマラリア野外調査で得られた新型四日熱マラリア原虫のType A (Plasmodium minuta様)型野性株を用いて,ミトコンドリア・チトクロームb遺伝子、ジステインプロテアーゼ遺伝子の遺伝子解析を行い、従来型の遺伝子配列と比較検討した。また、得られた野性株を用いて人工培養を試みた。
1.チトクロームb遺伝子では、従来型の標準株とされているウガンダ-1株と比較した結果、合計6塩基(0.6%)が異なっており、アミノ酸置換は3ヶ所に認められた。ウガンダ-1株、三日熱マラリア原虫、卵形マラリア原虫、熱帯熱マラリア原虫との相同性は、各々99.0、93.3、93.1、87.2%であり、明らかに四日熱マラリア原虫に属するが、従来型とも異なっていることが判明した。
2.システインプロテアーゼ遺伝子ではウガンダ-1株の遺伝子配列が報告されていないため、遺伝子配列が報告されているWR-314株と比較した。しかし、WR-314株とType Aの新型四日熱マラリア原虫は、まったく同じ配列を有しており、Type Aの新型四日熱マラリア原虫のシステインプロテアーゼ遺伝子は、従来型とまったく同じであるか、あるいはWR-314株が新型四日熱マラリア原虫である可能性が考えられた。
3.Type Aの新型四日熱マラリア原虫を、通常用いられているRPMI-1640培地にグルコースおよび20%ヒト血清を添加した特殊培地を用いて、キャンドルジャー法による人工培養を試みた。培養後48時間で幼弱栄養期からシゾント期に発育することから、Type Aの新型四日熱マラリア原虫の増殖サイクルは72時間周期であることが推察された。しかし、シゾントは成熟過程で異常形態を示し、新しいメロゾイトの形成は認められなかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] I.Safitri et al.: "Sequence diversity in the amino-terminal region of the malaria-vaccine candidate serine repeat antigen (SERA) in natural Plasmodium falciparum populations"Parasitol. mt.. (印刷中).

  • [文献書誌] I.S.Tantular et al.: "Synergistic enhancement of a copper chelator, bathocuproine disuiphonate, and cysteine on in vitro growth of Plasmodium falciparum"Southeast A. J. Trop. Med. Pub. Health. (印刷中).

  • [文献書誌] I.S.Tantular, F.Kawamoto: "An improved, simple screening method for detection of glucose-6-phosphate dehydrogenase deficiency"Trop. Med. Int. Health. (印刷中).

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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