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2003 年度 実績報告書

回帰熱の分子疫学とボレリアの感染予防

研究課題

研究課題/領域番号 14570250
研究機関福山大学

研究代表者

福長 将仁  福山大学, 薬学部, 教授 (20132483)

研究分担者 田淵 紀彦  福山大学, 薬学部, 助手 (60330685)
キーワード回帰熱 / ボレリア / 媒介ダニ / nested-PCR / 鞭毛遺伝子 / ミトコンドリア遺伝子
研究概要

本研究目的は回帰熱流行地アフリカ中部タンザニアのドドマ近郊に分布生息するダニのボレリア保有率ならびに主たる感染対称である小児の感染率を明らかにして、回帰熱の予防に資することである。
当該年度おこなった研究内容は以下の事項である。
1 昨年度から引き続いて5歳以下の小児361名の血液について回帰熱ボレリアの検出を試みた。その結果、調査したもののうち採血時に発熱していた小児からの血液では6検体から(6/54)、健康な小児血液からも13検体から(13/307)回帰熱ボレリアが検出できた。
2 同地域の家屋から採取したダニのボレリア保有率は昨年度報告し、平均して43%と高率であったが、さらに媒介ダニ67個体について回帰熱ボレリア培養を行った。その結果3株のボレリアを得たが、いずれも新種ボレリアではなくBorrelia duttoniiであった。この分離率はPCRによるボレリア検出率に比較して著しく低く、培地による培養は困難であることが明らかである。現在このボレリアの菌体表層蛋白遺伝子などをコードする分節染色体をそれぞれ分取して、ゲノム解析を行っている。
3 媒介ダニのミトコンドリア全塩基配列を解明して、この回帰熱媒介ダニの系統解析を行い、ミトコンドリア遺伝子構成は高度に保存されていることを明らかにした。
4 回帰熱ボレリアの抗原蛋白である菌体表層蛋白遺伝子をクローニングして、それぞれのGST融合蛋白質を大量発現、精製して3次元構造解析を行っている。現在4つのサブファミリーからひとつずつvspE,vlpE,vlpP,vlpXの立体構造を解析中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Shao, R., et al.: "The mitochondrial genome of soft ticks have an arrangement of genes that has remained unchanged for over 400 million years"Insect Molecular Biology. 13(In press). (2004)

  • [文献書誌] Kisinza, W.N., et al.: "A newly identified tick-borne Borrelia species and relapsing fever in Tanzania"Lancet. 362. 1283-1284 (2003)

  • [文献書誌] Tabuchi, N., et al.: "The linear plasmid molecule in the relapsing fever agent Borrelia duttonii strain Ly serve as a preservation of vmp genes"Microbiology and Immunology. 46. 159-165 (2002)

  • [文献書誌] 福長将仁: "スピロヘータの遺伝子学"日本臨床. 61. 779-784 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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