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2003 年度 実績報告書

成人の急性下痢症の原因となるロタウイルスの遺伝学的・血清学的性状の解明

研究課題

研究課題/領域番号 14570259
研究機関秋田大学

研究代表者

中込 とよ子  秋田大学, 医学部, 助手 (40155693)

研究分担者 中込 治  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (70143047)
キーワード急性下痢症 / 感染性胃腸炎 / 成人 / ロタウイルス / 血清型
研究概要

ロタウイルスは乳幼児の下痢症の病因であるとの認識が強いが,我々の調査では成人の急性下痢症の15%がロタウイルスによるものであった。しかし,成人集団でcirculateしているロタウイルスがどのようなウイルスであるか,また,乳幼児の間でcirculateしているロタウイルスとどのような関連があるのかはなお不明な点が多い。本研究では,同一地域で,小児および成人の下痢症例からロタウイルスを収集し,分離培養を行い,これらを分子レベルおよび血清学的に解析することを目的とした。
1999年12月から2000年3月の4ケ月間にわたり,84例の成人急性下痢症から収集した17例のロタウイルス陽性便検体について,ウイルス学的性状の解析を行った。すなわち,成人ロタウイルス17例のすべてについて細胞培養でのウイルス分離を試み,分離に成功した株についてはプラーク純化の後シードストックを作製したので,これらについてより詳細なウイルス学的な性状解析を行った。特に分離株の中に多かったG9株について,これらのG9株が近年世界各地の小児の間で突発的に出現してきている新しいG9ロタウイルスとどのような関連があるかを調べた。この結果,G9には複数の株があり,その中に小児の間でcirculateしているウイルス株と同一のウイルス株の存在がco-electrophoresisよるゲノムの電気泳動解析でわかった。この株のVP7遺伝子の塩基配列を決定し,そのアミノ酸配列をもとに分子系統学的解析を行った。G9VP7遺伝子には大きく分けて3つの系統があるが,本研究で新たに見つかったG9株のVP7遺伝子はいずれの系統に属するものでもなく,詳細な解析を行っている。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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